小学校教師の目覚め 1
―4月。僕の新しい生活が始まる。
期待に胸を膨らませると言うのだろう。
そんな気持ちでカチカチのスーツに身を包み、教員免許をとってから初めての担当クラス、5年3組の前に立つ。
「うっし。」
気合いを入れてガラッと一気に引き戸を開けた。
クラス全員の視線が僕に向けられる。
「おはよう!とりあえず席ついて!」
フレンドリーな人気教師そんな教師を目指している僕は、精一杯の笑顔でガタガタと席に座りだした生徒達を見渡す。
大人しそうな子から、やんちゃな生徒までいろいろな顔ぶれが揃っている。
「今年からみんなのクラスを受け持つ事になりました。野沢春樹(ノザワハルキ)と言います!よろしく!!」
新しい先生を見つめる生徒達の目は輝いていた。
始まりはよかったんだ…。
僕はこれから始まる生活を想像もしていなかった。
「センセ…?」
ある日の昼休み、給食を片付け終え職員室に向かおうとしていた所にふいに1人の女子生徒がやってきた。
武藤奈々香。長い髪が印象的な小学生にしては大人っぽく優等生タイプだ。
「あの…私…ちょっと教えて欲しい事があって…」
「ん?」
「えっと…こ…ここの名前を…///」
唖然とした。真っ赤になりうつむきながら彼女が示したのは明らかに股間。
目を逸らし太ももを撫でながら前だけミニスカートを捲ってパンツ越しにそこを触っている。
「む…武藤…あのな…」
呆れると言うか…ちょっと引くぞ?
「ごっ…ごめんなさい!忘れて下さい!」
武藤は駆け出しそのまま教室を出て行ってしまった。