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未来宇宙史
官能リレー小説 - SF

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未来宇宙史 14

 舌先を伸ばしては、我先にと芯へ刺激を加え、先端へと滑らせては、自らに咥えさせて欲しいという意思表示をする。
 カイルが今どちらを眺めているのか、視線の先を問うように、二人はカイルの目を見つめていた。
 対してカイルからの眺めは、二人が上目使いで奉仕しているように見え、幾度も欲求を放出したと言うのに、性は衰えを忘れてしまったのか、血を集めよという指令を脳へと送っていた。
 陰茎からの慰めは諦観していた二人にとって、堅さを増した男根は、なにより逞しいものに見えた。
「おひんちん……かっこいい」
「素敵です、ご主人さま」
 蕩けた顔のエナに続き、すっかり奉仕の心に目覚めたのか、カイルを主人と敬い始めたリラが擦り寄りながら宣う。
 不可思議な情欲を刺激されたカイルは、一段と男根を堅くし、奉仕に応える。
 ビクビクと脈動する姿は、さながらオルガズムを迎えたソレにも見えたが、未だ白い迸りは顔を見せていない。もし、もし膣内で脈動されたらどうなるのか、空想に耽った二人は、知らずに蜜を滴らせていた。
「ねぇ、入れて? 欲しいよぉ」
 腰を揺らしながら、はしたなくもおねだりするエナ。極度の興奮から、呼吸が苦しくなり、今にも咥えてしまいそうなほどに口を開きながら甘い吐息を吐き出している。
 亀頭にかかるしめった風に、蕩けた顔で唾液が零れそうになると、じゅるりと啜って聴覚を刺激する。
 痺れを切らせたリラが、その音を合図にカイル自身をぱっくりと咥えこむ。舌全体で味わうように亀頭と舌を絡ませ、カリ首までも回転させつつ舐めとると、エナが唾液を啜った音のようにジュルジュルと音を立てて吸い込んでは舐め回す。
 そうしてリラの唾液とカイルの一部を何度も行き来させ、しばらく味わった後におもむろに口を離す。
 少しも逃すまいと吸い込んだ口から、ちゅぽんと卑猥な音を響かせ、糸を引く二つの距離を広げていく。

 二人の視線を集めながら、ある程度顔を引いた後、半開きにすることで淫液を口の端からたらりと落とす。その先には、張りのいい肌が待ち受けている。始めは申し訳程度の突起が、桜色を濃くするように。肌の抵抗を受けて止まりそうになる液体を、リラ自らが指で行く先を導き、さながら娼婦のような様相を呈す。
 明らかにそれと分かるような手付きではない。だがしかし、指でさりげなく突起を撫で付けているような、そんな淫靡な姿をさらしつつも、口許からの流れを増やす。
 少しずつ流れる範囲を指で撫で広げ、臍のあたりで焦らす。
 もうすでに秘部へと到達したかのように縦に何度も撫で上げては指に液体をまぶしつけるを繰り返す。十分焦れてきた頃合いに、粘液でヌルヌルとした指を使って乳首を摘まむ。
 少し声が漏れるが、おかまいなしとばかりに手を増やし、次は陰部へと導く。口の中でくちゅくちゅと音を奏でながら、ぬらぬらと光る秘部を指で開いて見せた。
 一層堅さの増したカイルのソレを目の端で捉えると、おざなりになってしまっていた口での奉仕を再開させるエナ。しかし視線はリラから外すことが出来ず、燃え上がってしまった身体を慰めるために秘部に手を伸ばす。
 先程まで二人の唾液とカイルの分泌液でヌラヌラとしていた部分を触っていた手が秘部に到達するも、手よりも湿度の高い陰唇に触れるや否や、軽く達してしまう。
 漏れる喘ぎに視線を遣ったカイルが、エナの自慰を認めると、欲望に耐えきれず、なすがままだった愛撫で焦れてしまったのか、エナの口内に無理矢理ねじこむと同時に、喉奥を犯すように攻め立てる。
 うめき声を上げるも、頭の中が快楽に埋め尽くされているのか、苦しさよりも快感が身体中を駆け巡る。
 あろうことかカイルの攻めに合わせて頭を動かすくらいの適応力すら見せるエナに、早くも射精感が高まるカイルだったが、流石にこれが最後だと感じているのか、早々にイくことはせず、長く楽しもうとする。
 エナの髪を慈しむように撫でながら、尚も執拗に喉奥を攻め立て、リラのオナニーショーなどどこ吹く風のカイルだったが、リラもリラで見られることの快感を燃料としているわけではない。
 むしろ、思う存分エナの口内を犯し尽くしているその姿こそ、絶頂への階段を昇ることに繋がる。
 角度的に全体を見ることが叶わないのか、ズリズリと二人へ近づいていくリラ。床を滑ることで伝わる身体への振動が、挿入している指の快感を増幅させてしまい、近づくペースを落としてしまう。
 カイルの精液は自らの身体で受け止めなければならないという脅迫観念からか、自ずと焦りが生まれてくる。が、その焦りすらも快感を増幅させてしまうという流れが、意図せずリラを追い込んでいく。
 喉奥を打ち付ける水音が響き、荒くなった息遣いが、カイルの絶頂を予見させる。
 焦りと快感から、絶頂へと昇り詰めそうになるリラ。
 何度も犯され、自我よりも相手の快感が伝染する肉人形と化したエナ。
 三者が絶頂を迎えるまで、残された時間はあと僅かだった。

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