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銀河を翔る助平
官能リレー小説 - SF

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銀河を翔る助平 20



その頃、トーテンコップのカイザーの元に珍客が訪れていた。
「アルビオン王国宇宙軍潜宙艦I‐108艦長フォルゼル少佐です」
「カイザー海賊団頭領兼トーテンコップ艦長のカイザーだ」
「海賊を取り締まる立場である軍人としてこんな事を言うのもなんですが、お会い出来て光栄ですカイザー殿」
「こちらこそアルビオン宇宙軍の協力に感謝するぜ…それで?」
「…何です?」
「とぼけるな。狙いは何だ?あのカインがタダで力を貸す訳ねえからな」
「さすが…話が早くて助かります。我らが主はロシュフォートにアルビオンと同じ、立憲君主制かつ議会制民主主義の国家が立つ事を望んでおられます」
「…本当にそれだけか?この際だ。お互い隠し事は無しにしようぜ」
「参ったなぁ…少なくとも自分が把握してる範囲ではカインの目的は本当にそれだけですよ。アイツとは士官学校で同期だったが、昔から自分の考えをあまり口にしないヤツでしてね。いつも驚かされてばかりでしたよ」
「へぇ…そう言う割には信頼してるようだな。カインの事を…」
「そう見えますか?」
「ああ、見えるね」
「フフ…アイツは不思議なヤツでしてね、“コイツに付いて行けば必ず上手く行く”…そう思わせてくれるんですよ。そして裏切られた事は少なくとも今までは一度もありません。だから我々は喜んでアイツの手足となって動くんですよ。」
「なるほどねぇ…英雄の器ってヤツか…」
「そう言うあなたもアイツと同じ匂いがしますよ。これは私見ですがね…」
「買い被りすぎだ。俺は自分の欲望に従って、やりたい事をやるだけの男だぜ。カインとは正反対だ」
「いや、対極にあるからこそ似ているのかも知れません。裏と表のようにね…」
「褒め言葉として受け取っておくよ」
フォルゼルは帰って行った。

「頭領、彼の話をどう見ます?」
ロッソが尋ねる。
「俺とカインが似てるって話か?カインにゃあ直接会った事がねえから実際どうなのか…」
「いやいや、アルビオンの動向ですよ」
「そっちか…あのフォルゼルってヤツは嘘は吐いてねえ。ただカインが何か企んでるかどうかは別の問題だ」
「ええ、彼も否定はしてませんでしたしね…」
「ロシュフォート艦隊とカイン、両方の動きに目を光らせとけ」
「了解しやした!」


その頃、カインは後宮にいた。例によって“花嫁選び”のためなのだが今回は困っていた。
「爺や……幾らなんでも若過ぎないか?」
カインは呆れて爺やに耳打ちする。彼の目の前には明らかに高等学校……もしくは中等学校に通うような年齢にしか見えない少女達が緊張した面持ちで並んでいた。爺やは言う。
「ロシュフォートと縁が深い所は今回は自粛してもらって……ここに居るのは皆いずれもカイン様の後輩になる娘達です」
つまりカインが卒業した王立士官アカデミーの士官候補生で特に優秀な少女達、多くが平民出身で各地の一般校から推薦で来たと言う。
「身元は保証します」
「そうでないと困る」
カインは近くの娘に歩み寄って言う。
「王立士官学校のOBとして特別授業だ」
そう言って指を鳴らすと軍服に身を包んだ美女達が少女の背後に回り腕を押さえた。彼女達はカインの親衛隊で、彼の身辺警護を主な任務としている。
「女である以上は敵軍や海賊に捕まったら性的な拷問をされるからな」
カインはそう告げるとその娘の士官学校の制服を乱暴に脱がした。
「……っ!!!」
「ほう、悲鳴を押し殺したか……それともこういう事は既に経験済みかな?」
カインの表情はまるで海賊の統領そのものだ。手は下着とストッキングのみになった娘の下半身のデルタゾーンを弄り、彼女は声を押し殺すが喘ぎ声になりつつある。
「お前、処女ではないな」
カインは士官学校時代に同期の娘と寝た事がある。
性拷問耐久訓練というのがあって、その前に処女を貰って欲しいと頼まれた。
その時はまだ自分が王子である事を知らず、知ったのはその少し後だ。事情により幼少の時に王都から出て母親の実家がある辺境惑星で暮らし、王都には軍士官になる為に来たに過ぎなかった。
ところが王太子だった兄が病死した事で、次期国王として急遽カインに白羽の矢が立ったのである。おまけに父王は病の床に伏せており、国は革命寸前という危機に直面していた。カインはすぐに兄が残した改革案を参考にして市民グループと貴族に粘り強く交渉し立憲君主制を施行し議会制度を設けた。同時に貴族特権の大幅縮小も実行したのである。その間もカインは引き続き士官候補生として王立士官アカデミーに在籍していた。
そしてまあまあの成績で卒業し、慣わしに従い近衛艦隊の指揮官となった。主な仕事は王家が参加する行事の警護だが、彼に限っては国民との触れ合いにも重きを置いている。

「は、はあぁぁんっ……あうぅうっ!」
ついに快感に耐えかねた娘はその場で失禁してしまった。
爺やは思わず怒りそうになるがカインはそれを制して言う。
「爺、怒るな」
「は、はあ……」
「……ロシュフォートを民主化する機会は今しか無い。この機を逃せばアルビオンが表だって軍事行動を起こすしか方法は無くなる……しかし他国との関係上それは避けたい……そのためにも利用できる物は何でも利用させてもらう……」
そう言うとカインは着ていた衣服を全て脱ぎ、失禁した少女を抱え、ベッドへと向かった。

「…ま、何はともあれ今すべき事は花嫁選びだな」
「よくぞ仰いました殿下。その通りでございます。君主としての第一の責務はお世継ぎを残し、王朝を後世へと継続させる事でございます」
カインは少女をベッドに横たえ、その上に覆い被さり体を重ねようとした…その時である。

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