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地球卵
官能リレー小説 - SF

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地球卵 76


その言葉の意味するところに、進一はすぐに察したようだ。
おそらく彼女も、自分と同じ問題児・欠陥品なのであると。
進一の考えを肯定するかのように、ヴァネッサは遥と呼ばれた少女を簡単に紹介した。

「彼女は前にいたファームの主から、いろいろ身体をいじくられていたらしくてな。
 そのせいで四六時中発情しっぱなしで、口が利けなくなるくらい感じてしまっているらしい。
 まぁ、それだけならこんなところに来ることはなかったんだろうが・・・」

ヴァネッサはそこでいったん言葉を区切ると、何を思ったか、遥の肩をぽんとたたいた。
その瞬間、遥は両目を見開きビクビクと痙攣した。
秘裂からはピュッピュッと潮を吹いている。
肩を軽くたたかれただけで絶頂してしまったのだ。

「ごらんのようにちょっとした刺激で達してしまう問題児でな。
 種付けしようにも、乳母にしようにも、あっという間に絶頂で体力を使い果たしてしまって使い物にならないという理由でこのスラムに売られてきたらしい」

それを聞いて進一たちははっとしたように思い出す。
ニンフ人と言っても、好みは地球人同様十人十色だ。
男より女が好きなものもいれば老け専やロリータ、ヴァネッサのような男の娘好きもいる。
となれば、当然ニンフ人の好みに合わなかったり、手に余ったりするような地球人も出てくるわけで。
そういった奴隷たちはファームをたらいまわしにされたり、追い出されたりして深刻な社会問題になっているらしいのだが・・・。
この遥は、おそらく前の主人からいいように身体をいじくられた挙句、手に負えなくなって捨てられた奴隷なのだ。
進一も今でこそカレンという主人とめぐり合えたが、以前は遥と同じ厄介者、危険人物としてこのスラムに流れてきた身だ。
必死に笑顔を見せようとしているその裏では、どんな不安や恐怖を感じているのか、進一には彼女と言葉を交わさずとも痛いほど理解できた。
進一としては今すぐにでも彼女をこのファームに迎え入れたい。
しかしそのためにはカレンの許可がいる。
彼女は、遥をファームに入れることを許可してくれるだろうか?
進一は不安げな様子でカレンの様子をうかがった。

「・・・っ!ありがとうございますっ、お姉様!
 この奴隷、死ぬまで大切にかわいがりますねっ!?」
「・・・っ、〜〜〜っ!?」

しかしそんな心配などなかったようだ。
元々相手の肩書きなどに関心のないカレンは、お姉さまと慕っているヴァネッサからのプレゼントに、感謝感激しながら抱きしめる。
いきなり強く抱きしめられたことで、超敏感体質の遥は激しく痙攣しながら何度も絶頂に達する。

「そうか。そう言ってもらえると、こっちもうれしいよ。
 それじゃこれからはそいつのことを大事にしてやってくれ。
 それじゃあな」

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