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地球卵
官能リレー小説 - SF

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地球卵 63

「わ、わかった!先に家で待っているからな!?
 おまえが帰ってくるまでごはんも待っているから、早く戻って来いよ!?
 たっぷりHしてくれる約束も忘れるなよ!?」
「わかってるわかってる。すぐに帰るよ」

こうしてうまくカレンと別れた進一は、ある場所に向かって歩き出す。
そこはかつてカレンがいたDクラスの選手の控え室。
そう。進一はカレンに寝技・関節技を覚えてもらうために自らをエサにトレーニング相手を釣るつもりでいたのだ。
控室の前で、仲良くなった男の子とばったり再会した。
彼の主人は確か関節が得意だったなと思いながら、進一は話しかけてみた。
「それだったら、凄い先生がいるよ。」
「どんな先生?。」
彼が言うには、かつて最高峰Sクラスの頂点に立った格闘家で、トレーナーに転向しても何人ものチャンピオンを育てた人物らしい。
確かに進一も噂では聞いた事がある『クイーンメーカー』と呼ばれるニンフ人だ。
弟子は殆ど取らないが、気に入った娘なら金銭関係無しに育て、必ずチャンピオンにすると言う。

彼にその話しを聞いて、進一は彼女を探してみる事にした。

彼女のジムは直ぐに分かった。
下町のスラムの程近くにある小さなジムはひっそりとしていた。
ノックをしてみても応答がない・・・
進一は恐る恐る中に入ってみた。

余り綺麗でない外見と違い、中は意外と小綺麗で、器材やリングは掃除が行き届いているようだった。
だが、余り使われている形跡はない。
キョロキョロと周囲に人がいないか進一が見渡していると、奥の扉がきしみながら開いた。
「誰だい?、こんな所に来る物好きは・・・」

出てきたのは長身の美女であった。
彼女は進一と同じぐらいの年齢の巨乳美少女を腕に抱えていた。
「ヴァネッサ先生ですか?」
「ああ、そうだが・・・人間の男の子が何か用かい?」
確かに静かだが圧倒的な威圧感がある。
クイーンメーカーと呼ばれるのも頷けた。
「僕の名前は進一です。先生に僕の主人、カレン様のコーチをヴァネッサ先生にお願いにきました。」
緊張しながら失礼の無いように進一が言うと、ヴァネッサは少し考え込む。
「カレン・・・ああ!、あの無茶振り嬢ちゃんか?」

納得した顔でそう言うヴァネッサの言葉は、カレンを正確に表していた。
「たいしたものだね。あんな野性の戦闘でCクラスまで来たんだから。」
多少感心してるらしいヴァネッサに、進一は脈がありそうと見た。
「でも、このままだと・・・主人が上にはいけないんじゃないかと心配なんです。」
進一がそう言うと、ヴァネッサも答える。
「無理だろうね、実力的に。」
アッサリとした言い方だった。
「僕も心配なんです!。だから主人の為にはなんだってしようと・・・先生、主人をコーチして貰えませんか!」

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