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地球卵
官能リレー小説 - SF

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地球卵 62

家では、進一の子を宿した母と、胸のパンパンに張った姉が帰りを待ってる筈である。
早く引越しして良い環境で生活させてやりたいが、後少しの辛抱だ。


「ごっはん〜♪ごっはん〜♪おいしいごっはん〜♪」
「こら。夕飯が待ちきれないのはわかるが、ちゃんと行儀よくしてろよ?」
「おうっ♪」

待ちきれないのであろう、カレンがスキップしそうな様子で妙な歌を歌いだす。
その身体のあちらこちらには、切り傷・擦り傷・打撲の跡や絆創膏が見て取れる。
ここ最近カレンは進一の調教・・・訂正、教育によって性格が少しずつ改善され始めた。
しかしそれに比例するように生傷も増えている。
今のところニンフ人の医療技術で大事には至っていないが、いつそうなるかは誰にもわからない。
それは目下のところ、進一の頭を悩ませる大問題の1つであった。

(・・・やっぱりこのままにしておけないよなぁ。
 関節技とかのほうが得意だったら、まだよかったんだけど)

進一はそんなことを考えながら傷だらけのカレンを見る。
自分が教えようにもカレンは進一を気に入っているし、格闘技のプロに毛の生えた素人が物事を教えるなんてまず不可能だろう。
もっともジムに行く金もないし、ネコみたいな性格のカレンが行くとも思えない。
出会った頃の彼女を見てわかるように、彼女は動物のように純粋だ。
嫌なことはしたがらないし、楽しいと思ったことはどこまでものめりこむ。
しかしそのために実力に偏りができてしまい、試合ではいつも血みどろのボロボロになる。
観客からはそれがいいと言う声もあるが、進一たちからしたら気が気でない。

(やっぱり『あの方法』を試すしかない、か)

そこまで考えて、進一はカレンに声をかけた。
進一が密かに温めてきた『方法』を実行するために。

「カレン。悪いけど今日は先に帰ってくれないか?
 ちっと寄るところがあるんだ」
「え〜?んなもん、後でもいいだろ?早く帰ろうよ〜」
「帰ったらたっぷり相手してやるから」
「ホントか!?」

埋め合わせに濃厚なHをしてやると言ったとたんに、あれだけごねていたカレンは目を輝かせる。

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