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地球卵
官能リレー小説 - SF

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地球卵 7

目を見張るような豪邸に入ると裸にカチューシャとエプロンを身に着けたメイド(人間)に出迎えられ。
家のお茶の間(8畳間)の倍以上広い応接室に通された。
ソファはふかふか、まわりには豪華な調度品が飾られ、進一たちは初めて見るセレブという存在のすごさをつくづく思い知った。

「す、すごいお家だね、お兄ちゃん・・・っ」
「あ、ああ・・・。テレビとかで知ってたつもりだったけど、テレビと実物じゃ迫力が大違いだ・・・」
「ちょ、ちょっとあんまりきょろきょろしてんじゃないわよ、はずかしいでしょっ」
「ね、姉さんこそ、さっきからずっとそわそわと落ち着きないじゃないかっ」
「3人とも静かにしなさい。いらっしゃったみたいよ?」
「「「・・・ッ!」」」

エスメラにそう言われ、3人は背筋を伸ばしてピンと居住まいを正す。
そしてついに進一たちの所有相手がやってきた。
それはこんな城のような屋敷の住人にふさわしい、気品と魅力を兼ね備えた女性であった。
ひざまで伸びた、長い白銀の髪。
鋭い刃物を思わせるような、金色の瞳。すらりと伸びた長い手足。
重力に負けることなく張り出された乳房と尻。
あばら骨を抜いたのかと思えるくらい細い腰。
芸術作品を思わせる冗談のような存在が、数人のボディーガードのニンフ人を連れて、その姿を現したのだ。

「ようこそ、橘進一。久しぶりだな、橘霧香に橘ほのか。
 私が君たちの主人となる、フォルトナ・ルシュインだ。
 これからよろしく頼む」

流れるような動きで差し出された手に、進一は「こ、こちらこそよろしく」と言って反射的に握手をすることしかできなかった。
どちらかと言えば庶民的で気さくなエスメラとは全く違うニンフ人に進一はドキドキしていた。
逆にエスメラや彼の周囲のニンフ人の方が少数派なのだが、初めて本当の意味でのニンフ人に会った進一がドキドキするのも無理はないかもしれない。
「エスメラ・ロゥフェル殿、貴女のファームから種子提供者を提供して頂けて光栄です」
フォルトナはそんな風にエスメラに礼を言う。
「いえ、こちらこそルシュイン家に進一を迎えて頂いた事を感謝しています。それとお母様は元気かしら?」

フォルトナにそう答えるエスメラとフォルトナの母親で評議会議員のリティアナは、かつてエスメラがリティアナの家庭教師をしていた縁があった。
その縁で、霧香とほのかがフォルトナの最初の相手に選ばれた訳だった。
「ええ、母は元気です。母からはいつもエスメラ殿の話は聞いてます」
気品に溢れた笑顔で返すフォルトナに進一だけでなく霧香やほのかまで見とれていて、二人の会話をただ聞いているだけだった。
そんな三人に、エスメラは言う。

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