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地球卵
官能リレー小説 - SF

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地球卵 48

さて新主人カレンの教育を決意した進一がまず最初に始めたことは、部屋の掃除であった。
ニンフ人の何たるかを教えるにしても、こんな汚い部屋では子作りのムードすら満足にできないからだ。
進一は鬼神のごとき勢いで、地蔵のごとく動こうとしないカレンを無理やり働かせながら、ゴミだらけの六畳間を何とか他人を招き入れられるくらいにまできれいにした。

「おー・・・!オレの部屋ってこんなに広かったんか・・・!」
「よ、喜んでもらって何よりです・・・」

何やら感動している主人の横で、進一は荒い息を吐きながらそう答える。
その様子から彼がこの掃除の6〜7割を担当したことは言うまでもない。
だがここで終わりにするわけにはいかない。
このダメ主人には女の何たるかを、教えてやらねばならんのだ。

「で、では・・・次はカレン様に、女の幸せというものを教えてさしあげましょう」
「・・・んな、かしこまった言い方しなくていーよ、くすぐったい。
 オレを呼ぶときも『カレン』でいーよ」

なまじすばらしすぎる主人を見てしまったからだろうか。
対等な立場でいいと言うカレンに、進一は脱力しながらも、何とか自分を奮い立たせて彼女とHにもつれこんだ。
取りあえずカレンを寝かし、唇を重ねるが・・・反応が無い。
普通のニンフ人なら悦び、その手のように器用に動く舌を絡めてくるのに、カレンはむしろキョトンとしている。
進一は耳元や首筋を舐めたり、胸を愛撫したりとするが、カレンはマグロ状態でむしろくすぐったいようだった。
「ははは、くすぐったいぞ進一。」
確かに人間と違いニンフ人はエンジンがかかるまでが長く、入念な愛撫を必要とする。
しかも普通なら、それでもエッチの好きなニンフ人の協力で、それなりに早くできる。

だが、カレンは精神的にも肉体的にもマグロ状態・・・
ここまでエッチに無関心なニンフ人も珍しいとしか言いようがない。
このままだと、色々な意味で進一の方が耐えられなかった。
「カレン様、もう少し協力してくれたら気持ち良くなれますよ。」
「んっ、めんどくさいなぁー。」
進一も言葉を失ってしまうが、カレンは無知だけでなく、根本的原因はこのものぐさな性格だと再確認する。
幸か不幸か、カレンのそんな性格が進一に人間的な成長を促す事になるのだが・・・

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