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地球卵
官能リレー小説 - SF

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地球卵 16

「ご苦労です。後は私が・・・」
メイドを下がらせた女性は偉いようだが人間である。
しかもとてつもなく巨大な胸をしている。
その態度にニンフ人と誤解した進一が無意識に身をすくませる。
だが、女性は優しく微笑みながらベッドに乗ると、進一の頭を実の息子にそうするような仕草で優しく撫でた。
「安心なさい。私はこのファームの乳母、瑞穂。乳母だからセックスの義務はないわ。これを飲んでお眠りなさい」
そう言った女性・・・瑞穂は進一を抱き上げて胸に寄せる。

進一の視界が全くなくなる程に巨大な胸は、進一の頭より遥かに大きかった。
その大きさに相応しい乳頭を進一の口に当てると、意識しているのかいないのか、進一は自然な動作で瑞穂の乳を吸った。
口に拡がる濃厚な味わいは、今までのミルクと違い圧倒的なまでに旨かった。
しかも心身共に疲れきった進一の身体に染み入るぐらい心地良かった。
進一は彼女に何かの面影を見たが、ミルクと瑞穂の心地良さで自然と目蓋が重くなっていく。
その面影と言うのが瑞穂の娘、フォルトナに繋がっている事など、今の進一には気づく事はなかった。


――――

「・・・ん・・・いち・・・、進・・・、進一・・・」
「んんっ・・・!?んっ・・・んふぅ」

次の日の朝。進一は何者かに呼びかけられ、深い眠りの世界から目を覚ました。
ぼんやりした頭で、霧香かほのかあたりが起こしに来てくれたのかと思えばさにあらず。
進一がいたのは無駄に広く豪華な部屋にある、これまた大きなベッドの上。
そして進一を起こしに来てくれたのは・・・。

「進一様、起きてください。もう朝でございますよ?」
「!?」

全裸にカチューシャとエプロン、そして靴下と靴という何ともマニアックな格好をしたメイドだった。
いきなり知らない人が起こしに来たことに進一は驚くも、すぐに自分がファームの種馬として新しい家に住むことになったことを思い出した。
そしてその初日から、3人のニンフ人にこってりと絞られたあの忌まわしい記憶も。
進一はその記憶をできるだけ思い出さないようにしながら、むっくりと上半身を起こした。

「ああ・・・おはよう。わざわざお越しに来てくれたの?」
「はい。これもフォルトナ様に仕えるものの務めでございますから。
 それよりもお身体のほうは大丈夫ですか?」
「え?あ、そう言えば・・・」

優しい笑顔と心配りを見せるメイドに、進一は初めて自分の身体の異変に気がついた。
あれだけ手ひどく絞られたというのに、身体には昨日の疲れがこれっぽっちも残っていない。
それどころか全身が軽く、隅々にまで力が行き渡っているかのようだ。
信じられないこの事実に、進一は意識を失う直前、誰かからミルクを飲ませてもらったことを思い出した。

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