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神装機伝アハトレーダー
官能リレー小説 - SF

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神装機伝アハトレーダー 50

確かにあの機体は基地を一方的に攻撃した機体ではあるが、こんな行為は許されない。
しかも自衛隊の機体にやられてるならまだしも、日本と全く関係の無い軍隊がやっている。
アインが怒るのも当然だった。

暴行は続く。
「ああ、クセになりそう!私はあなた達のメスブタよ。もっとイタぶってちょうだい!」
「全部見えちゃう。クネクネ!」
「ブブブブブ…ああ空気が入ってる、聞かないで!クネクネ!」
ウンコなヤクザ集団に暴行を加えられる松島奈々子隊員…いや無人機。
カターリナはもう殆ど機能を停止していた、カスタマイズされた機体とはいえよく持った方である。
装甲の殆どが破壊され、フレームが完全に露出していた。かろうじて人型はしているが修復不能であろう。
無人機とは知らぬアインはパイロットは惨殺されたと見ていた。コックピットが三日月の形状に歪んでいたからだ。
アインはとりあえずこの王国軍を追い払い暴行されている機体から引きはがそうと思った。
「よせ。もう間に合わない、コックピットが潰れている」
通信機から怒鳴る声が飛んでくる。
「しかし、このまま見ているわけにはいかない」
アインはペダルを操作して機体を接近させた。王国軍はそれに気付き、あっさりと引きさがった。
それとほぼ同時に残骸が小爆発を起こした。
「しまった」
アインは炎上する機体を引き、ドリザル数機から引き離した。
「これはもう、即死だろうな…」
そう思いながらもとりあえずは安全な位置に動かす事は出来た。
無人機であると気付いたのはそれから数分後の事であった。ここまで遅れたのは、あまりに損傷が酷く人間の痕跡を感知できなかったからだ。
アインもまた狂気の戦場に毒されてしまったのか、ウカツ。
さながら敵の将校を捕虜に捕らえようと、手柄を焦る新兵めいた凡ミスであった。

そしてアハトレーダー(コア・ユニット)の自己修復もまた十全ではない上での出撃に加え、器はどこぞのトライ○ーには程遠いポンコツ民間機G7号。
アハト(コア)はモニター表示と無責任なマイコ音声でゾンザイな戦闘ナビを余儀なくされていた。

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