PiPi's World 投稿小説

神装機伝アハトレーダー
官能リレー小説 - SF

の最初へ
 47
 49
の最後へ

神装機伝アハトレーダー 49

しかしこんな国にも良い所はある。
唯一の良い所、カターリナのダイダイオがレガート派の機体と合流してくれた事だ。
彼と連絡が取れさえすれば戻るのは容易だ。むやみにラデンk型を追跡するよりもはるかに。

後に「このような所にゼイル様が居られる筈がない。こやつはゼイル様を名乗るただの素浪人、斬り捨てい!」と叫ばれるとも知らずにゼイラアは高揚していた。
よくやった、人としては兎も角、兵としては優秀、ゼイラアは彼をそう評価していた。

ダイダイオが半壊したカターリナに自爆処置を施してからの脱出後、ミトンのタルラホーンに乗り移った手際も確認している。

機体内部の生体反応からして妙に密着しており、教範通りの二人乗りではない。
要救助者回収や訓練時の教官席に使われる、簡易型の副座席を展開した形跡はない。
負傷者や戦死者を収容する非常用コンテナ、気にしなければベッド代わりにもなるそれも使用していない。

ゼイラアの知る彼ならドサクサ紛れお姫様抱っこぐらいはしているだろう。
彼なら未成年相手に殆ど違法な行為に至る可能性も大であった。

「またか!あのロリコンめが!」

ゼイラアの知るダイダイオ・レンジ・クンという男は年下好きかロリコンか、際どい部類であった。

「とうとうローティーンにまで手を出したか…。」

こちらのダイダイオは(まだギリギリ)童貞だが、あちらは同年代の小柄な女性に始まり、段々と年下の女子を片っ端から食う傾向にあった。
ゼイラアはそうした彼を嫌悪すると同時に同情していた。
こちらもあちらも共通して、貴族社会と最前線の毒気に侵され、病んでしまった男なのだ。

「まあいい、私は色々と忙しい。」

そうしてゼイラアは再び、ポリゴン映像とデジタル表示の海へ意識を沈めた…。

「しっかりやれよ?白馬の騎士くん?」

・・・。

ところがどっこい!現実はこうである!

「あ…さきっちょ…入った…。」
「あわわわ私は悪くない!」
「ちょっと…イイかも…。」
「いやその性的な意味じゃなくて!」

白馬に跨がった騎士、もといお姫様に跨がられた騎士。

「ちょっと辛いけど、覚悟が決まっていると、そんなに痛くないのですね…?」
「ていうか…これもう『はいってる』のだろう?根本まで何かこうアレなんだが?」

我らがエロゲ主人公ダイダイオ・レン・ジクン、このていたらくであった。
小娘の手玉に取られる恥よりも、己自身を甘噛みする硬い粘膜に酔いしれていた。

サブモニターに映った放置プレイ状態のカターリナは、すでに半壊どころか満身創痍であった。
自爆装置の起動どころかパイロットの脱出すら知らず、ドリザル達は鬼の首を取ったかの様にカターリナを取り押さえていた。
鬼ザルから命辛々脱出したパイロット、クルルーアが死なない(修復可能な)程度に痛めつけろと部下に命じている。

ガッシボカ、キャーやめて。無人機に対する暴行が続く。
凄惨な光景ではあったが、ゼイル陣営にとっては都合が良い。良い時間稼ぎになってくれたからだ。
そうとは知らないクルルーア達。サディスティックな笑みを浮かべながら無人のカターリナを殴る蹴る。キチガイかこいつら。

しかし、それを面白く感じない人物が居た。アインだ。
「なんて奴等だ、こうも一方的に…」

SNSでこの小説を紹介

SFの他のリレー小説

こちらから小説を探す