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神装機伝アハトレーダー
官能リレー小説 - SF

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神装機伝アハトレーダー 41

さっきまでハシャいでいたミトンが、勃起したモノを目の前に碧眼を冷たく曇らせる。
この小娘散々やらかしておきながら理不尽の極み、しかし思春期だから仕方ない。
えっちな事に興味津々ファンタジーを抱いていても、現実的な生々しさには何かと厳しいお年頃なのだ。
ダイダイオの仮性包茎が具体的には何センチだったのかは問題ではなかった。

「割礼前の包茎さんは、包茎さんらしく大人しく皮かむってて下さい。」
「待て待て!待ちたまえ!そんなにシゴかれたら勃つに決まってるだろうが!」

ミトンは剥けきった皮を戻そうとしては敏感な亀頭で手を滑らせる、早い話それは手コキ以外の何物でもなかった。

「やだぁ〜?何でぇ〜?どんどん硬くなってるぅ〜?」
「頼む!頼むから!そういうのがイヤなら手を離せ!」

ダイダイオはエロゲ主人公ばりの状況ながら、事実上は息子を人質に取られた立場でもあった。
しかし想像力と好奇心の旺盛な思春期女子という名のテロリストは、人質解放を認める筈がない。

「貴方だって人並にオナニーするんでしょう!正直に答えて!」
「してるに決まってるだろうが!人並にしてる!」

ダイダイオがノーと言えない異世界人と化している頃カターリナは…もういいか…頑張ってるよたぶん。

「最低です!私を今夜のオカズにする気ですか!」
「オカズにせんから!絶対にせんから!信じてくれたまえ!」
「酷い…私の恥ずかしい所まで見ておいて…性的対象外だなんて…酷すぎます…。」
「いい加減にせんか!君は私がどう答えてどうすれば満足なのだ!」

畳みかける様なダイダイオの突っ込みにミトンが変な電波を発する。
「なんかわからない!こわいアタシがこわい!」
「あ…やっば」
口調まで変わる錯乱具合に返ってダイダイオは逆に冷静になった。
「アタシがこわい本人がこわい!本人の身になったらこわい!」
思春期独特の不釣り合いに突出した性的興味が暴走をしている。完全にヤバい。
こういう時こそミラクルエースの出番だと思うのだが、こんな時に限って来ない。その代わりインチキ商品を手に入れたらすぐに売りつけにやってくる…。
少なくともミラクル拳法の通信教育でどうこう出来る相手ではない、彼女は(一応)正気なのだ。
特殊な状況でテンパった奇行に走り、我に返ったと思いきやその言動を思い出してまたテンパる、そんな具合だ。

もうこの際アホアホマンでもいいから何とかしてくれ。
ダイダイオが心中で嘆いた矢先、通信モニターに茹で蛸の如く頭頂から湯気を立てた入道の姿があった。

「ダイダイオよ、帰還命令の遅延に加えて、どういう事か?」
「だだだ団長?あいえ?これはその?」

命令違反の独断専行に加えて未成年との淫行にしか見えない現場、まさかの上司登場という騎士として破滅とも言える青春スキャンダル。
アホアホマン並の思考能力で首を傾げるドゥティの頭上に電球マークが灯った…ように見えた。

「なぁ…ダイダイオよ。」
「ななな何でしょうか。」
「私も七つの海に七人の妻と息子を持つ身なのだ。」
「ええっ?はい?存じておりますが?それが何か?」

海の男ドゥティは名に反して妻子持ち、しかも一夫多妻で子供は全員男児である。
どれだけホモ臭くても寧ろ雄の強烈なセックスアピールは、篝火の如き鉄火の女達がほっとかない。
そしてダイダイオの知る限り、彼が部下にこの話から説教を始める時、絶対にロクな事を言わない。
ドゥティは側にいた従卒兵と一言二言会話した後、モニターごしのダイダイオに向き直る。

「コンバットレーションで『丁度よく』赤飯があるそうだ。」
「あの?団長?それはどういう…?」
「そこのお嬢さん、部下を頼む!」
「はい!せっかくだからいただきます!」

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