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神装機伝アハトレーダー
官能リレー小説 - SF

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神装機伝アハトレーダー 38

イカれた侵略者の手先で、包茎童貞うんこ残念イケメンがどうして命を賭けてまで、見ず知らずのパイロット達を逃がそうとするのか。
理由はただ一つ騎士だから、彼は騎士であった。

「騎士の生き様そして散り様を君は知…」
「知るかぁー!」

タルラホーン隊長機は何を思ったかコックピット・ハッチを開け放ち更に機体同士をしがみつかせる。
キャタピラやローラーで安定した機体ならまだしも、陸戦兵器としては高速な上に不安定なホバー走行機の時速百キロ越えで、である。

「貴様ッ!正気かッ!何をしているッ!」
「騎士殿は騎士殿だ!こんな訳の解らない戦で死んでいい筈がない!そんなガラクタもエロザルにくれてやれ!だから…だから…来いッ!」

悲痛にかつ必死な、そして『騎士』という肩書きに憧れを抱いた、どこか青臭い叫び。

アインや流星とは違う意味の『どうしてこうなった』に彼もまた従うしかなかった。
ダイダイオはカターリナのコックピットから最低限の装備品を持ち出し、遠隔操作の自動操縦と自爆プログラムを入力。
そしておっぱいDカップに相当する強風の中、隊長機の差し伸べる掌に乗り移った。
一応こうした訓練は受けていたが、実戦で本当にこんな真似をしてくれる仲間は皆無だった。

隊長機のコックピットから伸ばされる腕はまるで女子供の様な細腕、ダイダイオはどんな青二才なのかと想像していた。

開け放たれたハッチをよじ登り、顔を上げた彼の眼に映ったそれは強風にまくれ上がるスカート。
そして僅かな下生えを伴った肉の亀裂、奥ゆかしい桜色の小さな花弁から飛び出す、割礼済みの紅玉。

「綺麗だ…これこそ真に女性のマ」
「きゃあああ?」

そしてダイダイオの顔面へ23cmそこそこのパンプスを履いた足裏が打ち下ろされた。

「馬鹿!エッチ!変態!ド変態ッ!」
「ちょ?ぐわ!おま?待て!あば!」

女性、いや少女としてもっともな怒りを浴びたダイダイオは、どうにかタルラホーンの操縦席に這い上がっていた。

「じ…事故という事で…納得しましょう…騎士殿。」
「ああ、そうしてくれると助かるよ、お姫様。」

タルラホーン隊長機のパイロットは背広姿、女子中学生相当の少女であった。
アラエティ王国レガート派貴族の娘として商談関連で来日した矢先に戦闘が勃発、もしもの用心で密輸したタルラホーンで出撃したそうだ。
そしてノーパンの事情はすぐにわかった、戦闘中に失禁したのだろう、薄く黄色い染みを作った下着とパンストが隅に放置されている、あえて触れまい。

「それにすみません、操縦まで代わっていただいて…。」
「構わんさ、初めての実戦だったのだろう。」
「まだ名乗っていませんでしたね、私ミトン・ラ・レガートと申します。」
「改めて名乗らせて頂こう、ダイダイオ・レン・ジクンだ。」

ダイダイオが砂漠の蛮族と呼ばわった少女は外見上、殆ど白人であった。
中東の第三国といっても西洋寄りの国家なのだろう、彼女の場合は北欧系の血が入っているのか碧眼で髪は赤みがかっている。
お姫様だっこスタイルでダイダイオの膝に乗った、その小柄な身体がカタカタと震えていた。

軍事クーデターで国盗りをやってのけた一族の娘だけに、先程の操縦技術からして多少の訓練は受けていた模様。
しかし肉体的にも精神的にもローティーンの少女である。

ダイダイオにユニコーンギャロップを喰らわせた直後、赤くなり青くなり腰を抜かし(また見事おっぴろげ披露して)現在に至る。
緊張の糸が切れてしまったのか、新兵がよくかかるシェルショックの類だろう。

「出撃を決意するまでは…シェルターに籠もって泣き叫んでいました。」
「怖い物は誰だって怖い、受け入れてしまえ、その方が強くなれる。」
「でもミサイルで隔壁をブチ破った瞬間、世界が開けた気がしたんです。」
「・・・。」

同じ新兵のショック症状でもテンションの浮き沈みが激しいタイプなのだろうか。

「どうして普通に開けなかったのだ?」
「ああいうの『せっかくだから』やってみたかったんです。」

あかんこの小娘あかん奴や、ダメだこいつ早く何とかしないと、ダイダイオは一抹の不安を感じていた。

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