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神装機伝アハトレーダー
官能リレー小説 - SF

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神装機伝アハトレーダー 37

「アイエエエ!マン○?何でマ○コ!何で喋る?」
「顔が○ンコのドルゲ怪人だと?新手の生物兵器かッ!」
「違う!異世界から召還された神話生物だ!いあいあ!」
「おおお落ち着け傭兵共!正規兵の俺を守れ!円陣防御の姿勢を取れ!」

そのドサクサにダイダイオはレガート勢を連れて包囲を抜け、テレパシー通信でセンサー類の一時シャットダウンを命じる。
そしてアイン&渚と戦闘に入った王国軍に射精いや射撃開始、ここで拾い物のグレネードランチャーが活きてきた。
面制圧モードの連射であるだけブッ放すのは、榴弾や焼夷弾の他にチャフやらスモークやら各種スタン系。
対人用でもこれだけチャンポンすれば、ロボットのセンサーだっておかしくなる。
視界を奪われダイダイオ達を追撃するも自衛隊の神話生物を撃退するもままならない。

ダイダイオの機転と逃走劇で三つ巴の膠着は完全に崩れた。

自衛隊側としては渚も新たなテロリスト機体を放置できない。
先程の混乱から出鱈目な発砲を始める奴までいる始末だ。
王国軍は先に銃口を向けてしまった上に、傭兵達の制止が利かなくなってきた。
そもそも武装した密入国機、既に何一つ共闘の余地はない。
自衛隊も王国軍もダイダイオ達を追うには目の前の敵対勢力を始末せねばならない。

「さらばだ山賊ども、狼とゴリラに喰われるがいい。」

捨て台詞を残すダイダイオのカターリナがタルラホーンを引き連れ、全速力で戦闘区域を離脱した。

カターリナはエネルギーか推進剤の不足か、目に見えて出力が下がっている。
タルラホーンは隊長機のスラスターが時折黒煙をせき込み、中破した随伴機は相方の脱出ポッドという荷物を抱えている。

求めていた異世界の技術をみすみす逃す事になってしまった王国軍は完全に冷静さを失ってしまった。
唯一冷静なのはヤクザ者のクルルーア・センチュリーぐらい…機体に鬼のペイントをしたあの悪趣味な奴だ。
カターリナの残骸を満載したバックパック型コンテナをかばうようにしつつ、1人離脱を開始する。
仲間を見捨てているわけではない。
異世界の残骸を失うわけにはいかないからだ。
書類上は正規兵の士官クラスに近い権限を保つクルルーア。
彼は権限と部下を盾に戦っていた為、機体ダメージが少なく弾薬やエネルギーにも余裕があった。
手負いで逃げる三機ぐらいなら背面を突けば勝てる。

行きがけの駄賃、肝心要の異世界機カターリナのコックピットブロックが手に入るのではないか。

そして何より、あの三機の逃げる先には輸送機なり工作船なり脱出手段がある筈、それまた異世界技術の塊。

クルルーアという男、冷静にして狡猾そして器の小さい男ではあったが、彼は博徒であった。

カターリナやタルラホーンのレーダーも鬼ザルの反応を感知していた。

「あやつ…部下を見捨てたか!」

ダイダイオにはそうとしか見えない、理由があったとしても部下を見捨てた上に、手柄を独り占めする腹積もりは見え見えだ。

鬼ザルはカターリナが目当てなのだろう、しかもコーンドライブまで積んだ実験機、鼻の利く奴だ。
そのダイダイオ機が減速を始め、今にも膝を突きそうな勢いで不自然な揺れを起こしている。
金的乱打に加えパイルバンカーでケツ掘られ足周りはガタガタ、ダイダイオの操縦技術だけで保たせてきた様な物だ。

「騎士殿!騎士殿?どうした!」
「脱出地点の座標とブースターの使い方を送信する。」

ダイダイオは『騎士』と呼ばれた事への久しさに多少の照れ臭さを覚える。
そして併走するタルラホーンと機体の視線を合わせ、データを赤外線送信した。
隊長機パイロットにも意図は理解出来たようで、やや震えた声(のテレパシー)が返ってくる。

「どういうつもりだ?」
「貴様がそう呼んでくれた通り私は騎士なのだよ。」

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