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神装機伝アハトレーダー
官能リレー小説 - SF

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神装機伝アハトレーダー 25

戦う筋肉脳細胞は伊達じゃない、しかしその才覚と僥倖が新たな拮抗を生んでいた。

ラデンは機能的なダメージ、バットは軽量級故の脆さ。
こうなるとドゥティも下手なゴリ押しは出来ない、そして陰険女はより慎重になる。
ラデンが左半身に三叉長柄のトライデント、バットの両手に逆手握りで構えたクナイ。
超合金の刃と刃が睨みを利かす中、ドゥティ機に緊急通信が入った。

「ドゥティ隊長!作戦成功!撤退命令です!」
「ど?どういう事かっ!」

通信モニターの向こうで誇らしげに叫ぶ貴族風の若者、ドゥティの副官ダイダイオ・レン・ジクン。
作戦成功、自衛隊へそれなりの被害こそ与えたが何かおかしい。
しかしドゥティに合点が行かなくとも卯月の側では十二分。

無事な部下の機体はダイダイオ機のみ。
他のパイロットはテレポート装置で脱出後回収、機体は保全の為に自爆。
カターリナ三機サウスランド五機を撃破されながらも、陸自ロボット部隊をほぼ壊滅に追い込んだ。

今一つ釈然としないドゥティも一応の戦果を出している。
機体が無事な者はこのまま輸送機に向かう手筈、ドゥティも承諾した。

「これで済んだと思うなよ…。」

勇猛なる海の騎士、ドゥティはコックピットで独りごち、回収ポイントへ向かう。


ー陸自側・習志野基地(分屯地)ー

「これで済んだと思うなよーっ!」

野獣先輩ならぬ野獣隊長、伊庭渚の下乳が揺れる。
というか彼女の迷彩服は、どこをどうしたらそんな風に破れるのか疑問な程の有様、ほとんど水着だ。
普通なら着るか着られるか解らない神な衣の様であった。

谷間も下乳も丸見えに加えてノースリーブ、下はヘソ出しミニスカート状態。
操縦席に破片が跳ね回った程度でそうはなるまい、では何故?
機体の被弾でエアコン故障、暑苦しいので大半は彼女自身で引きちぎった。
もう原始人を通り越してゴリラの発想だ。

「隊長!グラス号の応急修理終わりました!」
「でかした古株!あとでアタシのオナニーショー見せてやる!」
「遠慮します!」
「インポ野郎!」

機体もまた無茶苦茶、本来四足歩行のグラス号から破損した後脚を排除、OSを雑に改変しただけの人型二足歩行。
装甲板を片っ端から剥いで強引に機体バランスを取っている。
ローラーダッシュなんぞしようものなら、コックピットはゲロまみれになるだろう。
それでも渚は『食い残し』の始末、オレンジ色のカターリナを追撃する気だ。

実質かなりの軽量化、パイロットの技量とド根性次第で相当なスピードが出る。

「古株?無事なヘリと車片っ端から集めて、負傷者を習志野駐屯地に搬送しろ!」
「はい!私有車から自転車までかき集めてやっております!」

渚はスカート?の裾から時折黒々とした茂みと花弁をチラつかせながら、機体のコックピットまでよじ上る。
ここの隊員は渚の性器など見慣れているので問題ない、普通に風呂上がりタオル一枚で基地内を我が物顔に歩き回る様な女だ。
渚は弾薬も白兵も使いつぶした機体に、棍棒がわりの鉄骨を握らせる。
本来四足を二足に応急改造、それだけでも機体バランスがあやしくなる所、器用に操縦する。

「待ってろオレンジ野郎…ファックしてやっからよぉお!」

オレンジ色のカターリナは完全に孤立していた。
殆ど廃墟になった市街地をうろつき、時たま思い出したかのように飛び上がっては落ちる。
逃げ遅れだろうか、いやあえて残ったのだ…と渚は察する。
損傷も無くしかもカスタマイズもされたその機体は先程戦った物と動きが違っていた。
ただ単に機体の運動性が強化されているから、だけではない。

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