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世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。 133


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正義の味方たちが静かに動き始めていた、その次の日の朝。
啓太の組織の食堂は異様な雰囲気に包まれていた。
その中心にいるのはもちろん啓太・・・ではなく。
そのまわりにいるのは夢たち7人の怪人たちであった。
昨夜一晩中啓太にかわいがってもらい、一緒に朝ごはん(和食)を食べる彼女たちは一部を抜かしてみな幸せそうな表情を浮かべている。
しかし。約1名は全世界の不幸を背負ったかのような重く暗い空気を背負い、沈みきった表情でもそもそと食事をしていた。
言うまでもない。鈴だ。
啓太を怒らせた彼女は今、今日一日Hの禁止令を食らっている。
下には貞操帯を取り付けられ、母乳も出ないようにニプレスの上に母乳パッドをくくりつけられている。

「お、お母さん、大丈夫?」
「だ、大丈夫よ、心配しないで」
「そーだそ、空。これは罰なんだから、おまえもよけいなことをするんじゃないぞー」
「は、はい・・・」

啓太に釘を刺され、やむなく引き下がる空。
胸が張って苦しいのか、元気のない母の様子に娘の空は気が気でない。
そんな鈴の様子を見ていた怪人たちは、啓太に何か粗相をしてああなったんだろうことを理解し、絶対に啓太を怒らせるまいと、啓太の恐ろしさを深く心に刻み付けていた。
そんな中、食事を食べ終えた夢が啓太に声をかける。

「啓太さま。鈴で遊ぶのもよろしいですが、これからのことで少しお話でてもよろしいでしょうか?」
「これからのこと・・・?」
「はい。空たちに啓太さまを迎えに行かせている間、私はこの組織の状況を調べていました。
 そこでわかったのは資金・資材・人材・技術・・・。
 あらゆる面において我々は窮地に追い込まれていることがわかりました」
「ちょ、ちょっと待ってよ。
 ここの前の持ち主って、中規模クラスの人身売買組織だったんでしょ?
 それなのになんでそんなに貧乏なのさ!?」

もっともな意見だ。
中規模クラスの悪の組織を潰したとなれば、それなりの戦利品があってもいいようなものだが・・・?

「残念ながらここにいる怪人全員を長期間養うほどの資金はありません。
 人数もいることにはいますが、使える人材となると話は別です。
 加えて先の戦闘で逃亡したと思われる残党たちが資金の一部と技術データのほとんどを持ち去っていました。
 これでは組織設立どころか、1ヵ月後の食事にありつけるかどうかすら怪しい状況です」
「・・・怪人って、確か人間以上の能力を持ち、凶悪犯罪の代名詞とも言われている存在じゃなかったっけ?」

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