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地獄の惑星
官能リレー小説 - SF

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地獄の惑星 6

二人の子供を施設に預け、ローズは必死に働いて返すしか道は無かった。
だが、余りにも莫大な負債はローズの細腕で返せる額ではなく、彼女はとうとう身体を売るしかない所まで追い詰められた。
そんな彼女に夫の働いていた会社の社長が彼女に手を差し伸べる。
彼の話によれば、その更に上の財閥の会長が彼女の境遇を哀れみ、また会社に貢献していた夫の為にもなんとかしようと考えているらしいのだ。

「旦那さんの件は会社にも責任は少なからずある…実は会長の三男がまだ結婚相手がいなくて、そろそろ身を固めて欲しいと会長も願っていると言う話でね…君との結婚ならこちらも負債を全て引き受けれるのだと言う話なのだが、どうかね?」
かなり不自然な話であった…しかし、正常な判断が出来ない所まで追い込まれたローズにそこまで考える事はできなかった。
いや、できても選択の余地は無かったであろう…
こうして彼女は、会長の三男と再婚する事になった。

だが、結婚相手は最低な男だった。
彼は女を性処理の道具としてしか見ていなく、気に入った女は手に入れなくては気が済まない性格だった。
相当気に入って妻に迎えたローズでさえ、子供達も引き取ってくれず性奴隷のような扱いが待っていて、屋敷には他にも性奴隷にされた女性が多くいた。
そんな男の性格と性癖を身に受けるにつれ、ローズはある疑念に駆られていった。
夫の事故は…仕組まれたのではないかと…

性奴隷のような扱いを受けながら、ローズは少しずつ事故を調べていくと、疑念は更に深まった。

そして、動かぬ証拠を見つけた時…その想いは一気に復讐の念に変わる。
残念ながら警察に駆け込んでも、逆に身の危険がある…直接の復讐しか無念は晴らせない状況だ。
彼女は確実な復讐の為に『毒殺』と言う道を選んだ。

幸い男は不摂生なメタボ体質で、高血圧や糖尿の持病があり…毒によっては病死に見せかける事もできる。
男を殺し、財閥を滅茶苦茶にかき回し、あまつさえ財産まで手に入れる…彼女はそう心に誓い実行した。
そして上手く男を殺す事には成功し…男の死因は病死と判定され、全てが上手く行ったように見えた。

だが、彼女の残した僅かな痕跡…旦那に投与した薬をそっと持ち出したメイドがいた。
彼女はローズが財産目当てと言う疑いを持ち、ローズの行動に不審を抱き、旦那の薬を持ち出してイエローゴシップに小遣い稼ぎ程度に考えてたのだが…それがどんぴしゃの証拠で、結果的に彼女の逮捕に繋がったのだ。
ローズは捕まり裁判に…むしろスキャンダラスな事件になった事で、彼女の命は助かったのかもしれない。
連日のようにイエローゴシップが事件を書き立て、彼女に同情してみたり、悪役に仕立ててみたりする。

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