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俺の開拓物語
官能リレー小説 - SF

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俺の開拓物語 7

 まずドローンを整備台に取り付けて…と。バッテリーを外して、暴走しないよう制御システムと動作系を切り離して、調整用端末にドローンのシステムを接続する。
 ヒルデガルトは、触手と果実それぞれを、別々のケースに入れて、先に触手を分析台に載せた。
 俺は俺で、ドローンのデータの調査を始める。

「こんなものを持って帰ってきた理由は…タンパク質が豊富で、非常食にもなりうるから?毒性については…無し?一応食えるって事か……?鑑定プログラムの基準は……と」

 画面に表示される基準リストを調べるが、変な個所は見つからない。あの触手生物は、頭の部分は危険な知能を持っているが、触手は食用になるってことか……?
 
「いけませんね……この触手は、安易に食べない方がよいでしょう」
「ヒルデガルト?」
「ご覧ください。特にここを」

 ヒルデガルトが解析データを見せてくれた。

「栄養価が豊富なのは、ドローンのデータ通りだが、精力剤的な効果があるのか。しかも女性には催淫作用が?何だこりゃ。予想とは違った形でエロ生物だな」

 呆れる俺に、ヒルデガルトは慈しむような微笑みを向けてきた。

「私でしたらマスターがお望みでしたら食べますし、少し恥ずかしいですが…いつもと違ったプレイをして差し上げられるかもしれませんね」」
「ま、まあ…その、なんだ。そのうちお前と、そういうプレイもいいかもな」

 彼女のようなバイオノイドは、サポート用ではあるが、俺の所有物である以上本人も同意の上でなら、Hな事をしても許される。もちろん、法的にも同意なき性行為は禁止されてるし、バイオノイドは自分が望まないような行為は嫌がるように作られている。
 俺も、今までにも時々ヒルデガルトを抱いてるし、仕事だけじゃなく性的な意味でも相性の合うバイオノイドとして彼女を選んだ。
 
 ……話を戻そう。催淫作用のある食材はやばいからな……ドローンの鑑定基準は……ここか。
 どうもドローンの鑑定基準に催淫性への不備があったようなので直しておく。

「マスター、先ほどの果実ですが……遺伝的にも栄養的にもブドウに類似しています。毒性もありません。ただ、色素は違いますし、おそらく味は柑橘系寄りでしょう」
「どれどれ……結構クエン酸入ってるのな」

 俺も黄色いブドウみたいな果実のデータを見てみた。このデータから察するに、甘酸っぱい味がするんだろうな。

「一応、解析と調整は済んだな。ヒルデガルトもお疲れ様。
ドローンにはアップデートデータを送信して…戻ってきてる奴はこっちで直接アップデートして…よし、設定完了。時間も時間だし、もう寝るか…いや、その前に風呂だな。一緒に入っちまおう」
「はい、マスター」

 ほほを赤らめつつ応じてくれるヒルデガルト。
 外も完全に夜だ。
 俺はヒルデガルトと二人、浴室に入る。
 給糧艦時代は、もっと多くの人員を載せて運用する前提だった「木星」には、二人で入るには広い浴室がある。
 だから一緒に入るくらい、何でもない。

「やっぱり湯につかるのはいいもんだな」
「そうですね」

 俺は湯船の中で思いっきり体を伸ばす。
 横で一緒に湯に浸かっているヒルデガルトも、豊かなおっぱいが少し浮いている。

浴室は広くはあるが、飾り気が全く無い。古いタイプの銭湯のようだ。
ホログラムを作動させればそれなりにオシャレには出来るのだが、湿気の多い場所に機械は持ち込みたくはない。
「この浴槽は三人ぐらい増えてもまだ余裕がありそうだな」

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