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ワイルド7
官能リレー小説 - SF

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ワイルド7 78

その頃、ジェシーとナナシはタワー入り口まで来ていた…
「何とかエントランスまで来てみたが…どうやって上層部まで?」
「カーマインと直接話せれば良いんだけどね…」
「そういえば、船長の顔見知りなんだっけ?」
「うん、彼もジルバ船長の教え子らしいよ…」
「ジルバ船長って凄いんだな…」
「まぁ昔話はセブンに聞くとして、どうやってカーマインとコンタクトするかだね…」
「手荒な真似はしたくないしな…というかできそうにない状況だし…」

タワーの周りはいかにもな警備体制で、いかにジェシーといえども楽に突破などできないだろう…

「そこで役に立つ仲間たちの登場だぜ?」
「カズに虎吉…それにアリオン!」
ジェシーが振り向いたそこには、小型艇に乗った三人組が…
「俺たちがこの場を掻き回す…その隙に入り込めるだろ?入り込めさえすればこっちのもんだ。だろ?」
「だけど、この場だけに止めないと…」
「分かっている。そのためにアリオンを連れて来たんだ。」
得意そうなカズ、武器を取り出す虎吉、そしてアリオンは何やら無言で機械をいじっていた。
「速やかに行動し、速やかに突破口を開き、速やかに暴動を静める…計算済みだ。」
「これは頼もしいな。俺たちは俺たちの成すべきことをしよう…ナナシ。」


皮肉混じりにジェシーのチラ見する先、虎吉が小型艇のコンテナから引っ張り出している宙間仕様の密封ジップロック。
そいつに包まれた代物…売却せずに備品として積んであったのだろう過去の戦利品…ステアーAUGブルパップ自動小銃を目にしたジェシーは『おえ』と、吐き捨てる様に舌を出していた。
レトロガンナーたる彼に言わせれば樹脂と合金のオモチャ、しかも『古代人の妄想した未来アイテム』然とした形状も考古学者としての部分が認めなかった。

だが、そんな嫌悪感からもコートの中身を確認するだけで解放される。彼の腰、懐には4丁もの拳銃が隠されている。“地球”が世界の中心だった超古代の産物…中には売りに出せば半世紀は遊んで暮らせるような逸品もある。

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