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過去の世界へ
官能リレー小説 - SF

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過去の世界へ 2

そして、外山と別れた。あいつに貸しを作っておけば女の情報を、ただで教えてくれるからだ。
「集合時間は明日の6時か。」
昔の知り合いに会うことで今の状況を少しづつ把握してきた気がする。
6時に美雪に会うまでまだ少し時間あるけどこれからどおしようかな?
 さっき、トイレから出るとき、鏡を見て確認していた。
 僕は、大学生のヒロトとして、ここにいる。
 
 ポケットの中には未来からのものが入っているが、持っているかばんは2014年のものだ。
 幸い、当時使っていたスマホは、その中から出てきた。

 これを見て、今日の日付が、分かった。
 この日付…確か、あの会社が、僕がいた時代にもつながる画期的な人型ロボットを発表する前日ではないか。
 僕は、もう一度、一万円札の束に触れた。
 あの話、株が上がったんだっけ…もしそうなら、これを増やせるかも…
古い映画、バックトゥなんとかの悪役みたいに未来から賭博のデータでも持ち込めていれば、街ひとつ支配する富豪になる事だって可能だったかも知れない。
でもあいつは歴史をいじくり過ぎた結果、消えてしまうんだったか。

僕個人が百万円分の株取引した所で、歴史にどの程度の影響が出るのだろう。
さっきの会話やトイレ、既に僕は微々たる部分ながら元の歴史と食い違った行動を起こしている。

改めて本当に歴史をどうこうするというのはすさまじいギャンブルだ。
どうせこの時代になかった百万円、元々存在した生活費を残しておけば何とかなる、あの株は買っておこう。
この時代ならスマホで株取引は出来た筈だ、待ち合わせまでに済ませてしまおう。

そして一分一秒早く、この若い身体で美雪を抱きたい。
僕はボクサーパンツの中で違和感、懐かしい違和感を感じた。
半勃起ぐらいで亀頭全体が皮かむりから解放される感覚。
この頃の僕は軽度の仮性包茎、大学卒業間近に思い切って手術したんだったか。

名誉の為に言っておくが仮性包茎だけど短小じゃないし童貞でもない。
標準以上のペニスが下着とズボンを押し上げる間抜けた姿を僕は上着で誤魔化しながら歩く。
まだ敏感な亀頭が下着に擦れる違和感に改めて若さを感じた…。


「送信…っと。」

一度に百万を動かすにはセキュリティ上で色々と面倒だった時代に困惑しながら、取引を終えたのは夕方の五時半。
美雪との待ち合わせ場所には結構ギリギリ、元々の持ち合わせが少ないのでタクシーは無理だ、急ごう。

さっきの公園
「あっ。もう!!いっつもギリギリに来るんだから。待たされる方の身にもなってよ。」
「ああ。悪かったな。」
「ほら、今日私の家でするんでしょ?早く行こう。」
これから美雪の部屋で2回目のセックスだ。1回目は僕の家でもうやったと思う。

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