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パラレルワールド
官能リレー小説 - SF

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パラレルワールド 27

如月先生は新体操部の顧問だが、小学校から大学まで新体操をやっていたとのことだ。道理で抜群のプロポーションをしてるわけだ。

僕たちは保健室の前に着いた。ドアを開けて中に入ろうとしたとき、
「あら、春木くんじゃない!」
傍から僕を呼ぶ声がした。声のした方を向くと、そこに愛香ママが立っていた。
「どうしたの?保健室に何か用?」
ママに聞かれ、
「実は、如月先生が…トイレでもって急に具合が悪くなったもんだから…」
そう僕は答えた。
「そうなの。じゃあ、あとは私に任せて、春木くんは教室に戻りなさい。もうすぐ5時限目の授業が始まるわよ」
「は、はい」
ママに言われ、僕は仕方なく、如月先生を置いて、一人教室へ戻った。

如月先生とはまた次の機会にしようと思いつつ、僕は午後の授業を受けた。如月先生は新体操部の顧問だから、放課後に体育館で会えるはずだ。
やがて午後の授業を終え、僕はクラスメイトの水崎潤と一緒に体育館へ向かった。バスケ部への入部手続きは午前中に済ませ、ユニフォームも渡されていた。
「一緒に頑張ろうぜ」
潤はバスケ部員で、昨日、僕に入部を勧めてきた子だ。しゃべり方が男の子みたいで、ボーイッシュな雰囲気をかもし出している。
潤はとても背が高く、173pの僕や、僕より3pほど高いさやかよりも長身だ。本人は179pあると言ったが、どうも180pを超えていそうだ。

「僕のことは“潤”と呼んでくれ。僕も君のことを“春木”と呼ぶから」
「ああ、わかった」
僕と潤は体育館の近くにある更衣室で着替えた。

着替えを済ませると、体育館の中に入った。昨日、有希さんが話していたとおり、中はとても広かった。これなら2つの運動部が同時に練習できるだろう。
片側一方には13メートル四方のマットが敷かれていたが、新体操部の子たちはまだ誰も姿を見せていなかった。もう片側の方の真ん中にはバスケ部員たちが集まっており、僕はそちらへ向かった。

「今日から新しく我が部の仲間になる鈴村春木くんです」
顧問の前田早苗先生が僕を部員たちに紹介した。
「鈴村春木です。皆さん、どうぞよろしくお願いします」
僕はみんなに向かって挨拶した。

そこへ、大勢のレオタード姿の女子が体育館の中へ入って来た。レオタードはピンクと黄色の2通りだ。その中にさやかと夏奈の姿もあった。さやかのレオタードはピンクで、夏奈は黄色だった。
レオタード姿のさやかはとても輝いて見えた。また、僕より少し背の高いさやかは新体操部員たちの中でも際立って背が高かった。

バラけたあと、それぞれ練習を始めるとさやかと夏奈が僕に気づいて手を振っている。僕も手を振った。
「ふーん。好きな人の近くにいたいからバスケ部に入ったの?」
前田先生が話しかけてきた。
「まあ、そんなところです。」
「素直な子ね。バスケの経験は?ルールは知ってる?」
「ありません。バスケのルールは知ってます。」
「しばらく私がつきっきりでコーチするから。」
前田先生はおっぱいはあまりないけど、如月先生に負けず劣らずの美人だ。
「よろしくお願いします」
僕はマンツーマンで前田先生のコーチを受けることになった。こんな美人の先生に手取り足取り指導してもらえるなんてラッキーだ。

「いいセンスしてるわね。なかなかやるじゃない!」
「はい。運動には自信ありますから」

「ねえ、綾美さんが演技を始めるわよー」
突然、バスケ部員の1人が叫んだ。すると、バスケ部員全員が練習の手を止め、新体操部の方に注目した。
「一体、みんなどうしたんですか?」
僕の疑問に対し、
「ウフ…新体操部のエースの高橋綾美さんが、昨日、貴方と一緒に転校してきた牧村さやかさんと勝負するっていうんで、それで、みんなが注目するのよ」
前田先生は説明した。

高橋綾美さんはさやかと同じ高等部2年で、新体操部のエースにして学園中の人気者とのことだ。それ故、学園中の生徒たちが注目するとのことだ。既に体育館の中には多くの生徒たちが入って来ており、新体操部の周りに集まっていた。その中にはカメラを持った写真部の子もいた。

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