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パラレルワールド
官能リレー小説 - SF

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パラレルワールド 18

昼休みになり、僕はクラスメイトになった女の子たちに案内されて学生食堂へ向かい、そこでさやかちゃんや夏奈と落ち合った。教室でも廊下でも、女の子たちは皆、珍しい生き物を見る様な目で僕を見つめた。彼女たちは自分と同じ年頃の男子を知らないから、無理もないだろう。

僕とさやかちゃんは向かい合って座った。夏奈は僕の隣に座った。そして、一緒に食事をしながら話をした。
「春くん、この学校はどう?」
「うん。楽しくやっていけそうだよ」
「いい学校だね。…お兄ちゃんやさやかお姉ちゃんも一緒だし…」
この学園は中等部と高等部が同じ校舎内にあって、部活も中等部と高等部で一緒にやるそうだ。

「新体操部への入部、如月先生にオーケーしてもらったわ」
如月先生は僕のクラスの担任で、新体操部の顧問とのことだ。とても美人で、プロポーションも抜群だ。
「ねえ春くん、よかったら新体操部のマネージャーにならない?…如月先生もいいって言ってたわよ…」
「えーー!?」
さやかちゃんの言ったことは僕を大変驚かせた。
「そうすれば、放課後も3人一緒にいられるしね」
夏奈は気楽なことを言う。

でも僕はあまり乗り気じゃなかった。
「マネージャーってようするに雑用係だろ。なんかめんどくさいな。せっかく新しい学校に来たんだから面白そうな部活探すよ。」
夏奈は少し不満そうだ。
「えー。」
「そうだね。どこに入るかは春君が決めるといいよ。」
さやかちゃんが言ってくれた。

「残念だね。新体操部のマネージャーになれば、お兄ちゃん、私たちのセクシーなレオタード姿をたっぷり拝めるのに」
「おいおい、夏奈。…ははは…」
夏奈の言ったことに、僕は低い声で笑った。
「ところで夏奈、御前、大丈夫か?…今まで新体操なんてやったことないんだろ…」
「大丈夫よ。私、運動神経や体力にはとても自信あるから」
僕の心配に、夏奈は笑顔で答えた。

僕たちは食堂を出て、それぞれの教室へ戻った。3人とも学年が違えばクラスも違う。それで、少しでも学校の中で一緒にいられるようにと思って、さやかちゃんや夏奈はあんな話をしたのだろう。さやかちゃんのレオタード姿のことを考えると、断ったのはちょっと残念な気もするけど。

教室に入ると、クラスの女の子3人が僕の前に寄って来た。
「鈴村くん、よかったらテニス部に入らない?」
「水泳部はどう?」
「私と一緒にバスケットボールやろうよ」

「迷っているなら見学や仮入部してみてはどうでしょうか?放課後案内しますよ。」
礼儀正しそうな女子が僕に話しかけてきた。
「初めまして、このクラスの委員長の長谷川有希です。」
「ど、どうも初めまして。じゃあ、放課後、案内してもらおうかな。」
長谷川さんは、真面目そうに見えるけど笑うとかわいい。

この日の午後の授業は、5時限目が英語、6時限目が体育で水泳だ。僕は幼稚園から小学6年まで英語教室とスイミングクラブに通っていたので、英語と水泳には自信があった。
5時限目を終えると、プールのある体育館地下へ移動した。そして男子更衣室で、予め渡されていた学校指定の水着に着替えた。それは濃い青のビキニパンツで、共学だった頃の在庫品とのことだ。

プールサイドに出ると、女子たち全員が一斉に僕に注目した。彼女たちの水着はボトムがビキニパンツの様に小ぶりなセパレーツで、色は僕のと同じ濃い青だった。
「鈴村くん、カッコいい!」
「本当…素敵よ…」
「何てセクシーなの!」
みんなの熱い視線が感じられ、僕の胸はときめいた。

準備運動を済ませ、みんなで泳ぐこととなった。
「ねえ鈴村くん、私と勝負しようよ」
昼休みに僕を勧誘した、水泳部員の清水洋子さんが競泳での勝負を申し込んできた。

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