闇の牙―牝狼― 38
柏木もまた。
冴子のむせ返るような牝の匂いに。
獣性を激しく刺激され、ビチャビチャと肉襞の中を舐め上げ掻き回す。
冷たく光る。
殺意の籠もった瞳で爛々と天井を見つめる冴子。
「あっ!あうっ…ああっ!気持ちいいっ!」
その殺意とは別の次元で…。
白いベットの上でのた打つように仰け反り。
陶器のように白く長い指先。
両手の指先で柏木の髪を愛撫し掻き乱す。
チュルルルッ――。
髪を掴まれながらも冴子の中から溢れる体液を。
濃密な愛液を吸い上げる柏木。
冴子の薄ピンクの爪が。
ナイフの冷たい刃先のように伸びつつあるのを。
全く気づく気配のない柏木。
顔を上げるとズボンと下着を下ろす。
背中の仁王の物と見紛う物がビンと跳ね出る。
そのゴツゴツと膨れた肉棒……冴子を貫く準備は万全になっている。
「いくぞ…」
そしてその赤黒い亀頭を。
ジュクジュクと白い体液を溢れさせる冴子の肉襞の合間に押しあてる。
「うふっ…」
冷たい殺意を隠し。
淫媚過ぎる笑みを浮かべ柏木を見上げる冴子。
その笑みに応えるように冴子の割れ目の中に押し込んでゆく柏木。
「凄い!凄いわぁぁっ!」
凶器となりつつある両手の爪を隠すかのように。
自分の長く乱れる黒髪を両手で掻き乱す冴子。
だがそれは。
柏木から見れば紛れもなく感じ狂う女の態。
「あはははっ!どうだ?」
冴子の両腿を抱え開き。
真珠入りの異形の肉棒で冴子の割れ目を突き始める柏木。
「ああっ!いいわぁ!ああっ!」
自らの髪を掻き乱したまま喘ぎまくる冴子。
殺意すら楽しむような冷たい悦楽。
その熱く冷めた快楽に柏木は気づいてはいない。
ヌルヌルグチョグチョと柏木の肉棒を締め上げる冴子の膣が。