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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 216

さらに同行していたナナリにオルゾスの具合を診てもらうべく、アスタナビュートを呼んでもらうように指示を飛ばした。

「まったく・・・。何やってるんですか、オルゾス様!?
 私たちが来たからいいようなものの、まだ安静にしてなきゃいけないらしいんですよ?
 ムチャせず休んでてください!」
「そんなことはどうでもいい!ラグは!あの男はどうなったんだ!?」

いつにない必死の形相で、オルゾスはラグの安否を聞く。
あまりに必死さに、逆にリザのほうが驚いたくらいだ。

「ら、ラグ様はあの後、魔力の使いすぎで倒れて・・・!」
「どうなった!?」
「い、今別室で治療ちゅ・・・!」
「すぐ治るのか!?そうでないのか!?どっちなんだ!?」
「す、すぐ治・・・!お、オルゾ・・・苦し・・・!」

気がつくと、オルゾスはいつの間にか見事にリザの首を絞めていた。
足は地面についておらず、顔はいい具合に紫色に染まりつつある。
オルゾスはあわてて彼女を解放した。

「ゲホッ!ゴホッ!こ、殺す気ですか、オルゾス様!?」
「す、すまん。ついカッとなって」

リザもそれなりに強い魔物だが、カグラの護衛を努めていたオルゾスに比べればまだまだである。
そのオルゾスが、感情に任せて絞めたのだからたまらない。
苦しそうにむせるリザに、さすがのオルゾスも素直に謝罪した。

「ケホッ・・・。しかし驚きですね。
 オルゾス様がラグ様のことでそんなに目の色を変えるだなんて・・・」
「ッ!?あ、いやそれは・・・!」

オルゾスのいつにない興奮気味に、ポツリともらしたリザの言葉。
それはオルゾスを大いに動揺させるに十分な一撃だった。
彼女は自分を主君の前で破り、あまつさえ処女を奪った男にリベンジするために追従することになっているのだ。
なのにこんな、取り乱すほどに相手の無事を知りたがるなんて。
これでは心底惚れた相手の無事を知りたがる、恋人か何かのようではないか。
いつもかぶっていた復讐者の仮面の裏のその素顔。
それを他人に見られてしまうとは!!
オルゾスは動揺を悟られまいと、必死になって言い訳する。

「い、いや。わわ、私が復讐するべき相手が、その、魔力の枯渇なんてくだらない理由で死ぬなんて、私のプライドに関わるんでな、うん」
「・・・?そう、ですか?」
「そうなんだ!」
「は、はいぃっ!?」

いつにないあわてぶりに、不審なものを感じたリザではあるが・・・。
反論を許さぬオルゾスの気迫に、そんな疑問も見事に吹き飛んでしまった。
オルゾスの迫力勝ちである。
自らの勝ちを悟った彼女はコホンと咳払いを1つすると、勢いに乗って知りたいことを聞き出す。

「で、リザ。あの男は今どこにいる?
 復讐する前にくだらないことで死なれても困るのでな。
 アイツの無事を確認しておきたい」

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