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淫魔界にようこそ
官能リレー小説 - ファンタジー系

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淫魔界にようこそ 6

「あの…。何で僕の名前を?どこかでお会いしましたっけ?」
まだ童貞の雄介は心臓の鼓動が早くなっていくのを
感じながら、努めて冷静に和服美人に尋ねた。
それは身の危険よりもこんな美人に自分が童貞と
悟られたくない精一杯の虚勢だったのかもしれない。
それほどまでに自分の手を握る彼女は美しかった。
艶やかな漆黒の長髪、グラビアモデルのような整った顔立ち。
そして和服でも隠しきれないプロポーション。
見ず知らずの女性に名前を呼ばれた、なんて状況でなかったらその色香に迷っていたことだろう。
「いいえ、会ったことはないわよ。
でもあなたのことはよく知ってる。
よく…ね…」
そう言って、異様なくらい紅い舌で自身の唇を舐める。
そんな何気ない仕草も、彼女が行うととてつもなく淫靡であった。
何にせよ、彼女の言葉の意味が分からず尚も質問をぶつけようとした。
しかし、
『姫守中学前ー』
社内アナウンスが雄介達の目的地へと着いたことを教える。
「あ…」
途端、和服の女性は楚々とした仕草で立ち上がり、たくさんの学生たちの中をスルリと抜け出て下車してしまった。
「誰だったんだろ、あの人は?」
呆然自失気味に雄介はバスから降りた。
バスから降りた雄介の目の前に広がるのは通いなれた姫守中学校・・・・なのに。
「なんだろ、あの人ごみ?」
学校の前には沢山の生徒たちの人ごみがある。
よく見れば、殆どが男子生徒。女子生徒は一人か二人いるぐらい。
とりあえず一番騒いでる親友の草叢コウタに訪ねた。
「何をしてるの、朝っぱらから?」

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