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山賊
官能リレー小説 - ファンタジー系

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山賊 1

深夜、山賊の手下であるリドリーはモンモンとしていた。
「あー畜生、やりてぇなあ……」
リドリーは、下卑た欲望を持て余していた。
それもそのはず。ここ最近、大きな仕事がなく退屈な日々を送っていたのだ。
山賊は稼ぎが悪い。
無法者の集まりなので、定期的に仕事をもらえなければ、すぐに金欠になってしまう。
「女でも抱きてぇなぁ」
リドリーは、常に女のことを考えている。
性欲が溜まりに溜まっていた。
山賊として食うや食わずの日々だったが、欲望だけは立派に膨れ上がっている。
リドリーが、悶々とした日々を送っていると…。
「見てくれよ、これ!」
山賊の一人が、目を輝かせながらやって来た。
手には水晶玉を持っている。
「なんだそりゃ」
リドリーが尋ねると、その男は誇らしげに答えた。
「占い師から買ったんだ! この水晶玉に触れるとさ、未来が見えるんだってよ!」
「未来だぁ?」
リドリーは鼻で笑う。
占いなんて、適当に言っていることがほとんどだ。こんなガラス玉で未来が見えるはずがない。
「そんな非現実的なことがあってたまるかよ」
「まあまあ、騙されたと思ってさ! やってみろよ!」
男が水晶玉を差し出す。
リドリーは半信半疑だったが、暇つぶしにはいいかと思い水晶玉に触れた。
すると、水晶玉の中に映像が映ったのだ。
「お、おおっ!」
リドリーは水晶玉に釘付けになった。映像には、リドリーが今一番望んでいるもの。それが映っていたのである。
水晶玉に映ったのは…とある黒髪の女だった。
「すげぇ!女が映っている!」
リドリーは興奮した。水晶玉に映された女を見て、身体が熱くなるのを感じる。特に、下半身が。
この女をものにすることができれば、人生が大きく変わるに違いないと思ったからだ。
「お、おい!この女の情報はねえのか!?」
「お、俺は知らねぇよ!占いで出た結果なんてわかるかよ!」
水晶玉に映っていたのは、黒髪の女の姿だけ。それ以外の情報はわからない。
これだけでは、どうにもならなかった。

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