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蛮族の物語
官能リレー小説 - ファンタジー系

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蛮族の物語 2

「ありがとう、もう十分だよ…」
優しく姉貴分の肩を叩き妹分に向き直ったゴドンだったが、彼女たちの目を見てギョッとした。そこにはギラついた欲望がありありと浮かんでいたからだ。
彼女達もまた成熟しつつある肉体を持て余しているのだ。それを悟ったゴドンは何やら大いなる山の状況の変化のようなものを感じていた。
一方若者達はというと、未だに頂上には到達していなかった。
これが普通なのだ。ゴドンは通常の半分の時間で戻ってきているのだ。
若者達は全身の筋肉を使い、時に転げ落ちながら登っていく。それでも普通の男よりは速いペースである。
やがてジェズスという若者が頂上に達し、両手を広げ天を仰いで吠えた。だが、その表情が歓喜から驚愕へ変わっていく。追いついた他の若者達が慌てて駆け寄ってきた。
まずは儀式を行わなければと若者達も次々に咆哮を響かせる。岩肌を揺らすことは出来ずとも草木はざわめき鳥たちは飛び立っていったのだ。
しかしいざ精液を捧げようと腰ミノに手をかけた時。ジェズスと同じように若者達は驚愕に包まれていた。吹き荒ぶ風に女神の息吹が感じづらく、いまいち興奮しきれずにジェズス達の肉槍は半起ちだったのだ。
長老達の話でも、岩山を登りきれずに儀式をこなせない者は居ても、頂上で緊張から射精できないならともかく興奮しながら勃起すら出来ないなど聞いたことは無かったのだ。
まるで獰猛な獣の縄張りに入ってしまったみたいに若者達は居心地の悪い思いに襲われていた。もしやゴドンの雄々しさに膝を屈した女神が軟弱な若者達の精液を嫌がってるとでもいうのだろうか。
――山頂から吹き下ろす一陣の風が岩肌を撫でて山裾へと向かうのが感じられた。

川上から吹いてきた風がゴドンと兵士の娘たちの周りを駆け抜けた。山からきたにしては生暖かい風に包まれると身体の奥に熱が宿り発情していたのだ。
一度冷ましたはずの滾る熱情に浮かされたゴドンは、姉妹分の娘たちを目の前に並べていった。欲望に昂る娘たちを見下ろして、ゴドンは天を衝く黒光りした肉槍を彼女らに見せつけてやったのだ。
女神の手に導かれるように自らの肉槍を握ると脈打つ血潮に任せてガシガシと扱きあげていく。先走りの汁を娘たちに撒き散らせば彼女らは息を荒らげて己の股座を弄りだす。
「「はあっ!はぁっ!はあぁっ!あぁぁぁんっ!!」」
ゴドンたちの熱い吐息だけが辺りを染め、扱かれる肉槍も絶頂が近づいてきた。誰もがゴドンの濃く多量の雄臭い精液を待ちわびていた。
やがてゴドンも限界を迎えると、幼き頃より共に育ち大人と認められた今、子を孕んでくれるだろう娘たちに熱く煮詰まった精液を浴びせかけたのだ。
若者達の精力がゴドンに流し込まれたのだろうか?
理由はどうあれ、それでも儀式をしないで下山するわけにはいかない。
やけになったジェズスは腰ミノを引きちぎるみたいに脱ぎ捨てていた。乱暴に脱いだので革の残骸と化した腰ミノが宙を舞い、そのまま山頂から落下していった。

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