PiPi's World 投稿小説

守りの巨木
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 0
 2
の最後へ

守りの巨木 2

だが、明らかに色が違う。黒ずんだ灰色をしている。
巨木の周囲には、同じ色の球体が浮いていた。その数は五つ。
それぞれが、ゆっくりと回転している。
「何かいるぞ!」
「気をつけろ!」
男達の間に緊張が走る。
その時、黒い球の一つから黒色の光線のようなものが発射され、前を進んでいた男のペニスケースの先端に命中した。
「うわぁっ!?」
次の瞬間、その男は悲鳴をあげてその場に倒れた。
「大丈夫か!?」
駆け寄ろうとした別の男に向かって、今度は別の黒い球から放たれた光弾が命中した。やはりペニスケースの先端に当たっている。
「ぐあっ!」
倒れ込む仲間を見て、他の男達が怯む。
そこに、さらに二発の光弾が撃ち込まれた。
「うおぉっ!」
一人、二人と倒れていく中、一人の男が槍を握りしめ突進していった。
「うらあああああ!」
槍を構えて突撃していく男に対して、黒い球から次々と光弾が放たれ着弾する。だが、肝心のペニスケースには当たらなかったので他の男達のように倒れることはなかった。
そのまま距離を詰めた男は、勢いよく槍を突き出した。
しかし―――。
パキィィンッ!
「なにぃ!?」
槍の穂先は、巨木を貫くことができなかった。逆に、槍の方が折れてしまう。
驚愕する男だったが、すぐに我に返り腰に差していた短剣を引き抜いた。
「くらえぇええ!」
そして渾身の力を込めて振り下ろす。
ザシュゥウウッ!
鈍い音と共に、刃が根元まで突き刺さった。
だが、それだけだった。
「くそ…なんなんだコイツは?」
困惑しながらも、何とかして引き抜こうと試みる。だが、短剣の柄は、まるで幹に固定されたかのようにビクともしなかった。
それどころか、幹に埋まった短剣の全体が赤黒く染まり始めたではないか。短剣に何か禍々しい物が送り込まれ、変質をしているようだ。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す