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剣の間奏曲
官能リレー小説 - ファンタジー系

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剣の間奏曲 2

「その連発が出来る鉄砲を使ってか」
「ああそうだ。若い女性でも鉄砲を使えば屈強な男にも勝てる、まあ血生臭い戦闘にすらならずに海賊達は無力化されたらしいがな」
「血も流さずに海賊達を無力化だなんて現実的な話じゃねえな。まるで夢物語だ。冗談にしても笑えないぜ」
「東の大国に伝わる秘術を使ったそうだ。だから止めておけ。その秘術とやらを使われたらお前でもどうなるかわからないぞ」
マリヤンはアモンを制した。
「そんなもの、使わせなければいいだけだろう」
アモンはレイピアを構えた。アモンの持つ黒い瞳は殺気に満ちている。
その目を見ただけで並大抵の人間は恐怖するであろう。
レイピアの切っ先で黒い炎が揺らめく。アモンの魔力によって生み出されたものだ。
「ほう、面白い技を使うな」
リバウドは感心したように言った。
「そうかい? 俺としてはあんたが持っている斧の方がよっぽど面白いと思うけどな」
アモンはリバウドの手にある巨大な鉄塊を見つめた。
それは斧に豪華な手鏡を無理矢理に貼り付けたかのような奇妙なものだった。
柄の部分には彫刻が施され、装飾用の宝石がいくつも埋め込まれていた。
彼等がお互いの武器の話をしているその時、その鬼と海賊『スヴォリノフ海賊団』が激突していた。
『スヴォリノフ海賊団』は大きな組織ではない。なので彼等の身につけている物も粗末な褌のみである。だが、それでもなおその強さは本物であった。
海賊達の鍛えられた肉体から繰り出される攻撃は重く、速く、鋭い。
さらに、そこに魔術による強化が加わることで、普通の人間であれば一撃で絶命してしまうような攻撃を繰り出してくる。
しかしそれは相手に近づければ、の話だ。銃を持った兵を相手に接近戦を挑むなど愚の骨頂である。ましてや、相手はただの海賊ではなく、鬼の率いる若い女達の連発銃軍団だ。
『スヴォリノフ海賊団』は一方的に狙い撃ちにされ、足止めをされていた。機関部をやられた海賊船が次々と黒煙を吐き出す。

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