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狩人の地
官能リレー小説 - ファンタジー系

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狩人の地 2

シンはそう言いながら、二股の槍で捕らえた巨根のミノタウロスを押さえ込んでいた。一番角が大きい個体だけあって、他の奴よりも力が強いようだ。
シンはそいつを壁にするようにして他の個体の攻撃を防いでいる。
俺はその様子を横目で見つつ、手近な一匹に向かって駆け出した。
「ほらこっちだ!!」
『ブモオォォ!?』
目の前の一体が俺の声に反応して振り向くが遅い。
その瞬間、右脚を軸足にし左脚を伸ばして回し蹴りを放つ。
俺の靴の先端がミノタウロスの脇腹を捉えると、そのまま壁まで吹き飛ばす。
『グオッ!!』
そして壁に激突した衝撃で悶絶している間に接近し、口の中に特殊な丸薬を放り込む。
それは俺が調合した痺れ薬の一種だ。
そのミノタウロスはそれを飲み込んだ途端、全身を痙攣させてその場で口から泡を噴いてしまった。
俺は次に一番近くにいた個体に飛び掛かり、再び壁に押し付けると口に丸薬を押し込み、吐き出さないよう舌ごと掴んで抑え込む。
その間にシュウはもう一体のミノタウロスの背後から忍び寄り、首を絞め上げて失神させていた。
傷つけずに生け捕りという制約が無ければ、こんな連中相手など楽勝である。
いつしか動けるミノタウロスは半数ほどになっていた。
俺達は一対多の戦いに慣れている。
この程度の敵では物足りないぐらいだ。
「残り半分、サクッと片付けるぞ!」
「おうさ!」
シンとシュウが返事をすると同時に、俺達は装備を脱ぎ捨てていく。
ミノタウロス達はそんな俺たちを見て戸惑い始めた。
だがもう遅い。
何故ならば……
「うおおおぉぉぉっ!」
雄叫びをあげて突っ込んだのはミノタウロスではなく、俺達の方だったからだ。
『グオオ!?』『ブモォ!』
武器も持たずに素っ裸で突っ込んできた俺達に動揺するミノタウロス達。
しかし彼等もただ突っ立っていたわけではない。
すぐに体勢を整えようと動き出す。
だがそれを許すわけがない。既に俺は懐に潜り込んでいる。
そのミノタウロスは大剣を振り上げようとしていたところだった。完全に無防備な姿勢だ。
俺はそいつを床に押し倒し、マウントポジションをとると右手で相手の首を掴み左手で顎を掴んだ。
シンは真っ先に捕まえていた角の大きな個体を、シュウは肌の色が黒い個体を俺と同じように押し倒していた。そして三人同時に手に持っていた麻痺毒の丸薬を噛み砕き、相手に口移しで飲ませる。
次の瞬間、倒された3頭のミノタウロスが一斉に身体を震わせ始める。
『ブモオオォ!?』
『グオオオン!!』
『ウゴオォ!ウゴオォ!!?』
3頭は声にならない悲鳴をあげ、涙を流しながら激しく身悶える。
だが毒が効いてくると、次第に大人しくなっていった。
「ふぅ、これで終わりか?」
俺がそう言ってやるとミノタウロスは涙を浮かべた瞳で睨み付けてきた。
俺は横たわるミノタウロスの胸を揉む。すると奴はビクンっと反応した。
「へぇ、お前は感度が良いみたいだな」
『フゥーッ!!フゥーッ!!』
どうやら怒り狂っているようだ。

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