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狩人の地
官能リレー小説 - ファンタジー系

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狩人の地 1

完全に包囲されていた。
『ぐおおおおおお!!』
『グオオオオ!』
雄叫びをあげながら一斉に突っ込んでくる牛頭の化け物、その数約9体ほどだ。
どれもが筋骨隆々で斧や剣を構えている。しかし防具の方は無いに等しく腰布を巻いているだけだ。
「これは楽しめそうだな」
俺は嬉しくなり、右手に魔力を込めていく……そして一気に放出した。
すると俺の前方から扇状に魔法陣が展開されていき、そこから炎の柱が立ち上っていく。
『ゴガアァァ!?』
『ギャッ!?』
一瞬にしてミノタウロスの腰布は燃え上がり、次々と巨根が露わになる
相棒のシンがより大きな角と巨根の個体を探すと、そいつの首に二条槍を突き立て、左右の刃がハサミのように閉まる。捕獲することで、ミノタウロスは人間にとって宝の塊となる。様々な部位が薬の材料や貴族の邸宅で来客を圧倒するオブジェにもなる。鮮度が命なので、死なせると価値が下がる。大食いで激情家のシュウも金剛杖を振るう。炎で浮足立った月並みのミノタウロス達を刃先で切り裂いたり硬い石突でも打突を加える。討伐は尊敬を集める行為であり、思わぬ副産物もあった。中には囚われていた女子供がいた場合もある。まれにだが、獣人と人や亜人の混血も生まれると賢者の間で議論となっているほどであった。
幸い今回は囚われた犠牲者は居ないようだった。
俺は正直、ヒト型をした知性のある魔物をバラす行為には嫌悪感を持っていた。なので俺は彼等を深く傷つけることなく全員を生け捕りにする。
ミノタウロス9体を生きたまま捕らえるのは大変ではあったが、興奮する。
俺はシンとシュウに呼び掛ける。
「あいつらは9、だから一人3体な!」
「一人に集中しないよう、分断にかかれって事だな」
「撹乱なら任せとけ」
早速シュウがミノタウロスの群れの中に飛び込んでいく。
「あまり傷つけるなよ」

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