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僕は貴女の剣となりて
官能リレー小説 - ファンタジー系

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僕は貴女の剣となりて 2

 ピクニックに行った時の事、絵本を読んでもらった時の事などなど……
 
 
 彼は、涙ぐむ娘をそっと離す。アレグリアは、思いを振り払うように後ろに下がった。
「偉大なる善の神!女神フレーリアよ!!その御力を持って!!我等が未来を切り拓く、道筋を示したまえ!!!」
 彼の祈りに応えるかのように、突如として槍は今までより遥かに強い白い光を放ち始める。
 その余りにも、余りにも強い輝きに少女と老人は、思わず目を瞑った。
 そして次の瞬間。突如として光が消えると、祈っていた男は倒れ伏し…… 
 祭壇の前には一人の少年が呆然と立って、眼前に倒れた男を見下ろしていた。

 

……

 

 

 朝の光が射しこむ、昔ながらの静かな武道場。その静寂の中…。
「っ!」
 言葉の無い掛け声と共に衝き込まれる木製の槍、そこから繰り出される技の数々に足裁き。 彼を見たその道の玄人なら、誰もが高く評価するにであろう。
 誰も居ない朝の静かな道場で、少年はただ懸命に、無心に槍を振り続ける。
 自分と向き合い、心を無にして、ひたすらに。
「おぉ、やってるな。健人…」
「ん?あぁ、父さん」
 道場に響く新しい声に少年、長岡健人(ながおか たけと)は振り返る。
 此処は彼が住む家、長岡家の一角にある道場であり、彼は“長岡流八槍(ながおかりゅうはっそう)”の正統後継者だ。
「どうしたの?」
 健人ののんきな言葉に、父、秀健は呆れた様子になって言った。
「どうしたのって…お前学校は?」
「あっ……行って来ます!!」
 父の言葉に、彼は近くに置いてあった制服に着替えると、そのまま学校へと走っていった。


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