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船に乗り込んだ獣性
官能リレー小説 - ファンタジー系

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船に乗り込んだ獣性 9

「うわ!」「くっ…離せ!」「絡み付いてくる…」
水夫が暴れるが、グニグニと伸縮するだけで外れそうにない。
悪趣味な卑猥な衣装のように絡み付くそれは、水夫を空中で複雑に動かし始める。
壊れた操り人形のようだったが、外から助けが来ることはない。まるでこの部屋は隔絶されたかのようだ。
やがて気に入った体位になったのか固定され、水夫らのモノの前に頭と艶かしい膨らみを持つ胴体が形作られる。
その口が開かれると、パクリと目の前のソレを咥えしゃぶりだした。
「ふわぁああぁっ!」「あっ、はあぁぁん」「おほっ、ほあぁ゛ぁっ!」
その中は温かで弾力に富み、まるで下の口みたいに絡みついて絞ろうとしてくる。
そうでありながら舌も纏わりつき、カリ首や先端が舐られ吸われていった。
まるで好みを知られているように、それぞれの弱いところが刺激され心地よい強さで絞めつけられた。
その魔物には彼等のデータがインプットされているらしい。ガレスが船で起こったことの詳細なデータを渡したのがここで生かされたのだ。

自らの記録がこんなことに使われたとも知らないガレスは卑猥なピンクに染まったガラス窓をぼんやりと見ていた。
楽な仕事のはずが、思わぬ事態に巻き込まれてしまったと天を仰いでいる。
明日の仕事もあるため、そろそろ戻ることにしたのか、妙に他人事とヤル気のない兵士たちに声をかけ、ガレスは部屋へと戻っていった。
水兵たちにあまり遅くならないように指示をしたあと、宛がわれたベッドに潜り込んで眠りにつく。

ガレスに応対した兵士は水夫如きと見下していたが、真面目な者たちの間では不信感が広まっていった。
人目を避けるような施設にて、国民を人体実験にかけるような任務につかされているのだ。
上からの指示とはいえ、隣人を守るために軍に入った者たちからすれば酷く嫌な仕事であった。
「中では何が行われているんだ?」
兵士達がヒソヒソと噂をし始めた。ガレスが自室に戻る頃にもなっても部屋の中は騒がしいまま収まる様子がないので不安になったのだ。
「俺も気になるが、ドアを開けて見るわけにもいくまい」

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