PiPi's World 投稿小説

淫蕩王の旅
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 -1
 1
の最後へ

淫蕩王の旅 1

とある村人の若者がいた。
この若者だけではなく、生まれた地で育ち、老いて死ぬまで一生を限られた地域しか知らずに終える者がほとんどである。
「暇すぎて、このままでは死んでしまう」
ひとりごとをベットで寝そべりながらぼやいているこの若者が、のちに淫蕩王と呼ばれ皇帝となる者であった。
村では農作物を畑を耕して作ったり、近くの森で果実を収穫したり、小川で魚釣りをしたりして、ほぼ自給自足の生活が営まれ、三ヶ月おきに訪れる商隊が衣服などの加工品と村にある物資とを交換していく。
数日おきに何かすれば食べていくには困らない。毎日働きづくめではない。
先日訪れた商人は、この時期に川べりに生えている紫色の花を引き取り、魔法石を代わりに置いていった。
別の村ではこの花を材料に薬を作るらしい。
魔法石を村の中心にある魔法陣へ捧げると、村は一年中、気温も変わらず天候もおだやかで暑さ寒さもなく、涼やかなそよ風が吹いている。
村の外で雪が降って積もっていても、大きな半円をかぶせたようにおおわれ村の中だけ外の景色とちがうのが見られる。
村の住人は百人ほどで老人が半数以上。
他の村よりも快適な環境にあるためか、長生きの老人が増えていくばかり。
「怠けておらんと子作りせんか、若いうちにしか女は子を産めぬから」
と村の老婆たちは言う。
食料調達と商人に依頼されているものを探索する以外はとりわけすることがない。
物心がついて勃起することがわかると、母親でも姉や妹でも、数日勃起しなくなるほど、やりまくる。
そのあとは休養するか、気晴らしに働くかしかすることがない。
母親は誰かわかるが、父親が誰かはわからない。子供は村の子として育てられる。
部屋の扉がノックされた。
鍵がかかっていないと、寝ている間に、脱がされて乗られていることもある。
「いるんでしょ、開けなさいよ」
幼馴染みのマリーの声。
「今日は出かけてくるって言ってなかったか」
「いいから早く開けなさいよ!」
「はいはいはい、と……」
部屋に入るなり、マリーは扉の鍵をかけた。
「で、なんの用事だ?」
「変態じじいがしつこくて」
ベットにぽすんと腰を下ろして、こちらの腕に胸を押しつけながらしがみついてくる。
変態じじいというのは、いちおう村の長老。老人だが今も下半身だけは健在で、早漏だか肛門から足の指まで舐めまわし、たっぷりなぶって悶えさせるのが趣味。
一度射精してしまうと、しばらく勃起するまで、これでもかと愛撫しまくる。
「入れないうちにしゃぶらせておいていっちゃって、お尻の穴をしつこく舐めるんだもん。
おならしても舐めようとして。じじい、子作りする気ないよね」
「出したら気持ちいいからなぁ」
「まちがったとかいってお尻の穴にいれられた人もいるんだって」
「で、じじいの家から逃げてきたと」
「うん」
「自分の家に帰ればいいだろ」
「えっ、ひどーい。しないで帰ったってばれたら、怒られるでしょ?」
「まあ、そうだろうけどさ」
マリーの手がそっと股間を撫でてきた。
「勃ってるじゃない、ふふっ」
「胸を押しつけるなよ」
「怒られない方法がありまーす、それは何でしょう?」
マリーが上目づかいで目を閉じる。
キスの催促。
これを断って部屋から出ていけと言ってもいいが、すると森で作業のときに、マリーの仲間が手伝ってくれなくなる。
他の奴らやおっさんどものところに行けば、マリーならちやほやされるはずだが。
「んっ、ちゅっ、んんっ……」
マリーは黙っていればスタイルもよく美人だが、少し気が強く、気に入らない相手とはしない。
他の村娘よりもわがままだが、それが許されているのは、村の巫女の資質があるからでもある。
マリーに何かあれば、村の結界作りができるのは老婆だけで、貴重な後継者なのだ。
巫女のマリーと一度お手合わせしてもらえるなら、何でもするぞという男たちもいる。
近所の幼馴染みで、子供のときから姉弟のように一緒にいたからか他の奴らのところではなく、この部屋にやってくる。
村の掟で村の若い女性は、生理中と妊娠中以外は一ヶ月に一日は、村の誰かとすることになっている。
「マリー、同じやつばっかりとしてたらあきない?」
「本当にばかね、もう……」
マリーはそう言いながら、自分で服を脱いで裸になる。
「脱がしてほしいの?」
「いい、自分で脱ぐ」
「よろしい」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す