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汚辱の姫騎士アルジェ
官能リレー小説 - ファンタジー系

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汚辱の姫騎士アルジェ 1

聖王国コルレオーネ、この国は闇の勢力を防ぐ為に結成された聖騎士団を基に作られた国であり、歴代の国王は皆名高き騎士ばかりであった。

この国の姫であるアルジェ・コルレオーネも聖騎士として叙勲されていた。
本来なら腹違いの弟であるカリグラが騎士団に入団するはずであったが、生来の虚弱体質から騎士になるのは無理と判断され代りに姉であるアルジェが騎士になったのだ

その剣の腕前や光魔法の技術は騎士団の中でも5本の指に入るほどである。
その輝く銀髪と抜けるよう白い美しい肌から『銀翼の姫騎士』と称されその名声は国内だけでなく近隣諸国にも鳴り響くほどだった。
そんな彼女の悩み事は自分の体が一向に成長しないこと、特に胸は自分の手のひらに収まる程小さい。
何故そんなに悩むのかと言うと婚約者であるキケロが巨乳好きと噂で聞いたからだ。

キケロはアルジェの8歳年上の青年で騎士団長の息子であり聖騎士団一の剣の使いででもある。
若干17歳のときに国内の剣術大会で優勝し、翌年以降も優勝を続け5年連続優勝という偉業を成し遂げた。
そんな彼だからこそ美女との浮名も数多く、噂話を聞く度にアルジェは心を痛めた。
そして些細なことから喧嘩となり本来二人で行く筈だった地方警邏の任務を一人で行くことになったのだ。

「わたくしは悪くありません。悪いのはキケロの方です」

アルジェは内心では怒りながらも外面ではにこやかに田舎の村落を回る。
本来なら騎士二人と従士四人で行う任務だがキケロと喧嘩した勢いで飛び出したので従士二人だけ連れて来たのだ。
何時も行っている簡単な任務、そう思っていたので問題無いと判断し周囲の人間もそれに習った。
それが間違いだと気づいたのは境界近くの森を探索しているときだった。
この森はブリュスタットの森と呼ばれかつては闇の魔物が闊歩してる場所だったが、近年は魔物被害は無く偶に近くの村娘が森の奥まで行きすぎて遭難するぐらいである。
遭難したもほとんどが戻って来ている。
だから人里近くを回るぐらいなら危険は無いはずだった。

それは突然の襲撃だった。
従士の一人が突然倒れたのだ。

「大丈夫」

アルジェは馬から降りて駆け寄るが従者は泡を吹いて事切れていた。
どうやら毒矢だったらしく最早手の施しようが無かった。

「姫様……」

残った女の従士が剣を抜いて駆け寄る。
気がつくと周囲はかこまれていた。
緑色の魔物ゴブリンが多数、そして頭目らしい赤紫色の巨人オーガがいた。

「オーガが何故ここに、闇の軍勢の先触れだというの」

アルジェは疑問に思ったが今はこの囲みを突破する方法を考えるのが先立った。

「ポーラ、ここは私が防ぐから貴方は逃げて村に知らせなさい」

「そんな姫様を置いていけません」
従士であるポーラにしてみれば自分が残ることはあってもアルジェを残すことはありえない。
しかし国を守る姫騎士であるアルジェのとっては守るものは民であって自身ではない。
こもままだと村が襲われ甚大な被害が被るのは目に見えていた。

「わたくしのことは良いのです。今は一刻も早く村長に魔物の群れが迫っていることが先決です。お行きなさい」

姫の決意を見てポーラも決断する。
脱兎のごとく駆け出そうとするが行く手をゴブリンが阻む。

「たあっ」

姫は魔力を込めた一撃を振りかざしゴブリンを一気に三体切り伏せる。
僅かな隙間を見つけポーラは駆け抜けた。

「さあ、わたくしが相手です。かかって来なさい」

アルジェは孤軍奮闘しゴブリンを切り捨てていくがオーガの怪力には叶わず倒れこむ。

「くっ、私の負けです殺しなさい」

魔力は尽き剣は砕かれた。
このまま生きて虜囚となるより死を選ぶのが騎士の作法なのだとアルジェは考えていた。
しかしオーガに騎士の理などない、女は犯すそれがオーガの理だった。

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