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呪淫契約
官能リレー小説 - ファンタジー系

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呪淫契約 2

狼藉者を撃退する自信はあった。
完全に相手の周囲の重力を重くして身動きできなくできるはずだった。
法術の効果は確実にあった。
祭壇の物陰から姿をあらわした男が警告を無視して近づいて来た直後に、術は発動した。
男は立ち止まり片膝をついた。
そのまま床に押しつけられて動けなくなるはずだった。
男が立ちあがった瞬間、錫杖の先端にある黄金の鷹の両目に埋め込まれた小さな宝玉が砕けた。
キスから顔をそむけた先に宝玉が破壊された錫杖が床に転がっているのが見えた。
手をのばそうとした時、男は姫巫女の肩をぐいっと押さえこんだ。
いきなり激しく往復運動が始まった。
姫巫女の乳房と視界がゆさぶられて、素早いテンポでペニスが肉ひだをえぐりこむように打ちつけられた。
「はぅぅっ、あっ、あぁっ!」
姫巫女の背中が弓なりに反り返ると、男が姫巫女の体を抱き起こした。
男の胸元に乳房が押し当てられ、下からずんずんと突き上げられるたびに敏感になった乳首が男の肌にこすられた。
「あぅぅ、んっあぁぁっ!」
声を上げて涙を流した。男の向こう側にぼんやりとかすんで女神像のおだやかな微笑が見えた。
大きすぎる愉悦に耐えきれず、姫巫女は何かにしがみついていないとそのままどこかに吹きとぱされそうな気がした。
男の体に腕をまわして抱擁してしまっていた。
対面座位で抱き合ったまま、男がまた姫巫女の蜜ひだにペニスを刺激され、腰の奥で官能の内圧が高まった。
牡としての本能的な衝動で腰を小刻みに動かした。
牝の本能が快感を求めて、姫巫女も無意識で腰をくねらせた。
姫巫女は男が射精して身震いするのを全身で感じて、絶頂を迎えた。恍惚のあまり何も考えられなくなった。
灼熱の精液が細い尿道を突き破りそうな勢いでペニスを脈打せながら、直結した子宮内へ放たれ、その衝撃を増幅させたように、姫巫女がビクッビクッビクンッと全身を震わせた。
最初の膣内射精よりも長く激しい射精を終えた。
姫巫女はふくよかな乳房によってバランスが崩れたように、脱力しきって男に倒れこんだ。
男にすべてをあずけてもたれかかったまま、涙が止まらなかった。快感の余韻と膣圧で抜け出したペニスのあとから、精液と愛液が吐き出されていくぬるぬるとした感触。
戒律で異性との交わりを禁じられている姫巫女は禁忌の快感を知ってしまった。もう何も知らなかった頃には戻れないことを思い泣き続けた。
姫巫女がしゃがんだまま顔を手でおおい隠して泣き崩れている間に、犯すために脱ぎ捨てた衣服を男はまとった。
聖職者は白衣の法衣をまとっているが、鴉を思わせる黒色の法衣をまとっていた。
それは禁忌とされる法術である禁呪を使う魔道師が身にまとうものであった。
「選べ。このままこの神殿にとどまり、かつての仲間から汚された者としてこっそりと始末されるか、それとも俺と一緒にここを出るかを……」
姫巫女が顔を上げた。
呪術師が手をさし出した。
姫巫女エリーヌが、呪術師に拉致された。
姫巫女としての生活を捨て、呪術師の館で暮らし始めた。
呪術師の館といっても、小さな村があり、そのはずれの丘の上に呪術師の館がある。
村人か風邪をひいたり、怪我をすると館に村に呪術師は出かけていき、治療を施している。
黒髪で見た目は三十代半ばほどに見える呪術師は村人たちからは「先生」と呼ばれている。館にある大量の書物などから、村人たちは呪術師を学者だと思ったようだ。
大量の書物はエリーヌが見て驚いたのだが、いわゆる禁書とされている魔導書なのだ。
村人たちからすれば、魔導書も自分たちが知らない読めない言語で書かれているのて理解できず、さほど違和感はなく、若いのに博学な親切な男だと思われている。

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