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生意気男の娘勇者一行を魔王軍肉便器にした
官能リレー小説 - ファンタジー系

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生意気男の娘勇者一行を魔王軍肉便器にした 7

ドラゴの一族もサスケの様にされて忌み者にされた同世代が居る事は知っていた。自分は運良く難を逃れた幸運の方だ……サスケを見ると無念の内に世を去った同世代の事を思ってしまう。大通りに出ると様々な種族が行きかう。
「っ、トカゲの侍様……」
「雌堕稚児か……何処の預かりだ」
「い組のセツコ婆です」
裏通りに入るなり少女が声をかけたが……ドラゴは雌が発するには無粋な匂いに気が付き雌堕稚児と分かった。それは戦国時代に武家が領主に対して差し向けた生贄の事で次男坊や三男坊が多かったが病弱な子なら長男を雌堕にして次男や三男に家や領地を託した事もある。今は罪の一つになっており恐らく快男悪児の乱の際にノッテしまった下級武家の主の巻き添えでなってしまった少年の一人だ。
「じゃあ、贔屓筋の宿は」
「なのはなやです」
「分かったよ」
ドラゴは持っていた槍を肩に載せる。

店先では無くこの様な裏通りで客引きする……幼い顔つきだが相当な年数を経ているのだろう。雌堕稚児は大陸から伝わったとされそのルーツは魔王軍が征服した種族に対して見せしめに有力者の子弟に施しているのもと同じだ。
「婆様」
程無くして長屋の一室に入った少年が声をかける。まるで妖怪の様な顔つきの老女が出るなりドラゴを見る。
「これはまた上物をつかまえたね」
「へ?」
「い組のセツコと申します……この度は玉蘭のご利用ありがとうございます」
「長槍のドラゴだ。これで足りるか?」
銀貨を五枚出すとセツコ婆は恭しく頭を下げる。
「この方は長槍のドラゴ様、魔族斬りのムサシ様のツレじゃ」
玉蘭も幾度も聞いた事があるが姿を見たのは初めてだ。

色んな武勇伝があるが真偽のほどは定かではない。ヤマト幕府のメンツもあるのだろう……それは玉蘭も良く解っていた。
「ドラゴ様は何故私の様な」
「……リザーフ族って言うのは両刀使いが多いからな」
彼も亜人種に声をかけたのは初めてだったのだろう。
「長い夜になるな」
ドラゴは月を見上げていた。



魔王は一つ思っていた……大陸の半分近くは魔族陣営になりショーらを家畜以下に堕落させたが自分の力を示せてない。数年前に自分が魔王に即位してその場で世界征服を宣言、これには自分と対抗勢力の権力闘争の末に多くの血が流れ対抗勢力側と自分の側近らに協力させるためにはこれしかなかった。今の所は上手く行っているし新たな部下も出来た。
「ヤマトの国か」
東の果てにある島国は対抗勢力の一つであった有る有力者が討ち取られた地でもあり未だに征服できたハイエンド種は居ない。
魔王はその理由も察していた。ヤマトの国に古代からあるシャーマンの力が余りにも強いのだ……。
「この国から勇者が出て来る事はあるまいが」
問題は自分に従う事を拒否して逃げたハイエンド種やエルフらはこの国を頼っている事だ。
これには魔王の座を巡って流血の惨事も起きたので生き残った者達は自ずと遠ざかる、魔王はそこら辺の事情も察して無理に従わせようとしなかったが側近らは頻りに彼らを欲しがった……自らの部下にする事は目に見えていた。
「これで勇者の血筋も絶えたも当然ですよ」
「そうだな」
側近の一人が声をかける。ショウらの敗北が利いたのかここ数ヶ月で大陸の半分は魔族の支配下に置かれた……繁殖能力なき者達は魔界植物の苗床になり魂の火が尽きるまで魔術材料の触媒ともなる果実や花、樹皮を採られつづけられ繁殖力がある者は魔族の忌み者にされた。これは乱獲を防ぐ為にとりあえずは兵士らの妻子に限定している。


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