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刀王伝
官能リレー小説 - ファンタジー系

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刀王伝 4

結局三日も滞在して、今朝やっと解放された。
その間ずーっと、明けても暮れても、入れ替わり立ち替わり、休む間も無く子作り孕ませセックス三昧…という天国のような地獄を過ごしたリン。
赤玉出るまで(実際出た訳じゃないが)搾り取られたにも関わらず、今でも思い出すと(思い出したくなくても思い出してしまう)また股間の肉棒がピクリと反応してしまう。
実はリン、その少女と見紛うばかりの優しげな外見と小柄な体格とは裏腹に、かなりの絶倫であった。

「…お、街が見えて来たな。ありがてえ、今夜こそ柔らかいベッドでグッスリ眠れるってもんだぜ…」
リンの行く手に城壁に囲まれた都市が見えて来た。


‐交易都市・インゲル‐

ニルヴァディア大陸では街と言えば大抵が城壁に囲まれた城塞都市である。
モンスターや盗賊の襲撃から街を守るためであり、戦争の時には軍事的拠点となる。
リンが城門をくぐると街の通りは人々でごった返していた。
街の住民、冒険者、兵士、商人、売春婦、僧侶、乞食…色々いる。
人種も人間だけではなく、パッと見回してみただけで、エルフ、ドワーフ、ワーウルフ(人狼)、リザードマン(トカゲ)…様々だ。
「ヘェ〜、活気のある街じゃねえか。こんな物騒な地域でもやっぱ街ってのは賑わってるもんだな…」
インゲルの街の様子を見て、思わず表情がやわらぐリン。
この広大なニルヴァディア大陸には、至る所に凶悪なモンスターや盗賊が蔓延り、ほぼ無法地帯である。
力無き人々は、いつ自分らに襲い掛かって来るやも知れない、それらの脅威に脅えながら生きていくしか無い。
だがここのように城壁で守られた都市の中でなら人々も安心して生きていける。
もちろん街の中にも危険はある。
しかしそれらは知識さえあれば回避できる危険だ。
怪しいヤツや危なそうなヤツラも街には入って来る。
だが連中もさすがに街中でいきなり大暴れして人を殺したりはしない。
けっきょく城壁の外よりは格段に安全なのだ。

「さ〜てと、そんじゃあまずは今夜の宿でも探すか…いや、待てよ…確か路銀(旅費)がもう無えんだった…仕方ねえ、日銭を稼ぐためにギルドに行って何か簡単な依頼でもこなすか…」
リンはそう思い、街の冒険者ギルドへと足を向けた。
ちなみにこの世界の冒険者ギルドは複数ある。
主な違いはギルドを運営している大元だ。
国だったり、貴族だったり、商人だったり…ちなみにリンの所属しているギルドは冒険者達が金を出し合って設立した(本当の意味での)冒険者ギルドで、構成員達にギルドの意向を押し付けない自由な気風がリンは気に入っていた。

(どんな土地でも空が綺麗なのは一緒だな…)
日銭を得るためにギルドに向かっていたリンは、ふと空を見上げて思った。
澄み切った青空だけは変わりない。
この大陸を旅して回り始めて、もう二年になる。
強者がのさばり弱者は泣くだけの不条理なニルヴァディア大陸の現状に憤りを覚える事も多いが、この青い空を見ていると何故だか気持ちが落ち着くのであった。
そんな事を思いながら歩いていると…

グウウゥゥゥ〜ッ

「へへ…参ったな…」
とつぜん腹の虫が盛大な音を立てて鳴り、リンは苦笑する。
「こいつはギルドに行く前に飯だな、しかし金がなぁ…こんな事ならやっぱカッコつけねえであの金もらっときゃあ良かったかな…」
実は村を出る時、女達から是非にと礼金を差し出されたのだがリンはそれを受け取らなかった。
村を復興させるために金がいると思ったのだ。
それに…たぶん来年はベビーブームだ。
何かと金が入り用なはずだ。
「…ヘッ!過ぎた事を悔やんでも仕方ねえや。ま、飯一食分の金ぐらい残ってんだろ…」
そしてリンは飯屋に向かった…。

「…ぷはぁ〜っ!食った食ったぁ!オヤジ、ごちそうさん!」
ここは食堂と酒場と宿屋を兼ねた飲み食い宿。
そこでリンは椅子にふんぞり返り大きく膨らんだ腹を抱えていた。
目の前のテーブルには空き皿の山…何と彼、一食分どころか五人前の飯をペロリと平らげてしまったのであった。
この三日で失った栄養分(主にカルシウムとタンパク質)を補給できたが、金はどうする気なのだろうか…。
リンは手を上げて店主に言った。
「おいオヤジ!勘定だ」
「ヘイまいど!締めて一万ルイルイになります」
「へへ…それがよ…その一万ルイルイが無えってんだから面白い話じゃねえか…」
「ハァ!?」
店主の顔色が変わった。
「何が面白いってんだ!?貴様さては端っからタダ食いする気だったなぁ!?」
「おっと、勘違いしてもらっちゃあ困るぜ。食い逃げなんてしねえよ?飯代はきっちり働いて返させてもらわぁな」
「何だと?」
リンは胸を張って言った。
「この店の用心棒になってやるよ!面倒くさそうな客が店に来たら追い払ってやるぜ!どうだ?良い話だろ?」
「お前みてえなチビガキが用心棒だぁ!?ふざけんな小僧が!」
店主の反応も当然だ。
リンの小柄な体型と少女のような容貌で用心棒なんて言われても信用できない。
「話にならん!それよりその腰のモンを置いてってもらおうじゃないか。珍しい刀だから質に入れれば良い金になりそうだ」
「これはダメだ!大事な物なんだよ!」
「じゃあ…」
店主は提案した。

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