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ユリアナ姫の大冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ユリアナ姫の大冒険 2

ガウェインも宮中貴族の伯爵家に婿入りし、そこの娘と結婚して家を継がせて貰っている。
役職も破格と言える親衛隊長だ。
勿論、その体躯から分かる通り、彼の武勇は優れており、この人事にも表向きはなんら問題はない。

「もう17年になるんですねぇ・・・ここに来て・・・」
「ええ、そうだったわね・・・あの生活はあの生活で楽しくはあったけど・・・」

懐かしむような2人が遠い目で窓の外を見ていると、黒ずくめの女性が音も無く2人の前に現れる。

「お呼びでしょうか、女王陛下・・・」
「ええ、リアーナ」

リアーナと呼ばれた女性は、どことなくユーリアに似ていたが、かなり冷たい印象で表情も殆ど無い。
彼女はガウェインの妹・・・
つまりユーリアの第二子。
今年、24歳になり女王秘書官の一人である。
身のこなしで分かる通り秘書官は表向きであり、諜報活動が彼女の任務だ。

ユーリアはガゥエイン筆頭に子供が8人。
つまりユリアナが8番目の子供だ。
上の7人は養子に出さざるを得なかったが、ユーリアの意向で近くに留められ、成人した子供はこうやって何らかの役職で母を補佐していた。

だが次男のウラドと三男のイベリコだけは現在は王都を離れている。
ウラドはオーガのイベリコはオークのハーフのため王都では目立ちすぎるのだ。
ウラドはイール川の上流にあったファルツ伯国の地で国境警備の任に就いており、イベリコは田舎領主に婿入りしている。

ちなみにファルツ伯国とはポルトナ王国と船にかける関税の件で長年にわたり対立していた国である。
ファルツ伯国の王が病で倒れ、その結果宰相が国を私物化しさらに関税を上げたので、ユーリアはファルツ伯国を滅ぼしたのだ。
その戦いのとき、ウラドは先陣一番乗りを果たし、さらに迎え撃ったファルツ伯国の第一王女セレナを捕らえその場で犯すという武勲を挙げた。
その後ウラドはセレナを嫁とし、ファルツ伯の爵位を継いだ。
ウラドは23歳、イベリコは21歳。
その下に20歳の次女ラティアは大貴族シャルーゼ侯爵家に嫁いで既に子持ち。
父親は遊び人イケメン貴族だったらしく、オーガやオークに捕まって犯され子まで孕んだユリアナを救い出したのだが、結局肉便器扱いされ挙句には奴隷として売られそうになった為に逃げ出したのだ。
その後妊娠が発覚し、彼女が生まれたが父親にも似て兄弟姉妹随一とも言われる美貌となった。

三女18歳のルキアと四男17歳のシェインは同じ貴族の家に引き取られ現在どちらも騎士になる為に修行中。
ルキアとシェインの父はユーリアが娼婦として食いつないでいた頃の客として相手した歴戦の傭兵団の誰からしい。

こうやって波乱万丈で産んだ子供は優秀で申し分ないのだが、どうにも後継者たるユリアナが頼りない。
それがユーリアの悩みの種だ。

「陛下・・・周辺の状況ですが、比較的安定してます」
「ありがとうリアーナ・・・あの子を旅に出すにしても危険な所へは行かせられないわ」

諜報官であるリアーナに周辺を調べさせているのだが、それでも安心はできないでいる。

「そもそも、お袋がもっと子供を産めば良かった話ですぜ」
「あの人、夜が弱いのよ!!・・・できるなら作っているわ!」

こちらも悩みの種。
娼婦までなって淫らになった身体は、貴族でお坊ちゃん育ちの彼女の夫には満足させれていないのだ。
だからと言って浮気できない訳で、ユーリアはいつも悶々とさせられていた訳だ。

「ガウェインみたいな逞しい男が強引にでも犯してくれたら、もっと産めたわ!」
「逆に我が家は本気で抱いたら、家内が泣いて許しを請いまずぜ」

ユーリアの愚痴にガウェインが肩をすくめて苦笑する。
結婚歴7年で彼の妻は6人目を妊娠中。
彼が激しく求めると、泣いて許しを請い、終いには『どうか浮気してくれ』と言うらしい。
それでも妻一筋であると言う。

「兄さんそれじゃあ、そのうち義姉さんが兄さんにヤリ殺されちゃうわよ・・・」
「馬鹿言え、ただ可愛がってるだけだ!」

リアーナがボソッと言うと、ガウェインが反論する。

「悪いことは言わねえ。お袋、離婚してだれか強いヤツと再婚しろよ。ユリアナには弟か妹が必要だ。」
「そうするわ。」

ガウェインの直言にユーリアは肩をすくめつつも同意した。

「ではこれを。」
「この資料は?」
「私が調べた、精力の強い男のリスト。」
「手回しいいわね。早速役立たせてもらうわ。」

リアーナは女の手くらいの厚さの資料を手渡す。
ユーリアは満面の笑みでそれを受け取ると、ページを開く。

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