PiPi's World 投稿小説

ガルシーダの闇
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 5
 7
の最後へ

ガルシーダの闇 7

聖騎士シーラとエミルが今回、領主に協力を要請したのは、二つの理由がある。
一つはエミルの考えで、被害者を減らすために注意喚起することで不要に被害に合う人を減らせると思ったからである。
もう一つはシーラの考えで、騒ぎ立てられたら敵が何かしら動くのではないかという考えである。
(物騒な奴が街に来たもんだな、まったく)
門番のアレスは宿屋の主人になるより、街の人々を守る騎士に憧れていた。
自警団のリーダー、ジェフ・ウィリアムはアレスのような理想はない。
女に自警団はもてるという理由で街の治安維持をしている若者である。
ジェフの幼馴染みの悪ガキどもは、子供の頃からジェフの手下で、ガキ大将の遊びに大人になっても一緒に楽しんでいるという感じである。
エミルから警告されたがジェフは聖騎士シーラの追っているのが、剣で刺されても死なない人間離れした敵とは思っていないので、殺人犯を捕まえて街の連中に自慢したいという考えであった。
(アレスには負けたくない)
アレスは街では裕福な家で育った。悪ガキどもはあまり裕福な暮らしをしてきたわけではない。
「もしも殺人犯を見かけたら、すぐに俺に知らせてくれ」とジェフは言った。アレスには知らせるな、とは言わなかったが、自警団の有志たちはそこはわかっている。
聖騎士シーラは自警団の若者たちがバランを捕まえる気なのがわかっていたが黙ってやりたいようにやらせる気なのである。
聖騎士シーラはこの街にいる老シスターがマリー・メイシーだと知っていて会いに来た。今回のさまよえる死人について意見を聞きたかった。エミルだけではなく、アレスや自警団の連中もマリ婆さんにシーラが会いたがる理由がわからなかった。
酒場の主人はマリー・メイシーが街のシスターになる前に、王都で聖職者として修行していた噂を聞いたことがあった。
酒場の主人カーラは娼婦たちから大きいおネエとして慕われている。酒場で客に声をかけて連れ出してもカーラは許している。他の街では娼婦たちは決められた場所以外で客引きはさせてもらえなかったり、酒場には出入り禁止だったりする。
ちなみに、この街の一番大きな宿屋てある黒猫亭では娼婦たちは利用を断られる。
おネエの店主カーラ、本名はボビー・モーガンという。街の噂に詳しいのは娼婦たちが彼にいろいろな話を聞かせてくれるからだ。
アレスはともかく、他の若者は童貞を娼婦として捨てたり、遊んだりしているのをカーラに知られている。アレスは性に積極的な娼婦たちのことが好きではない。
カーラはアレス狙いという噂がある。アレスは酒は苦手で酒場に来るのは上司が機嫌がよい時に、食事をおごってくれるときである。
アレスは家を出て、街の衛兵たちの寮で暮らしている。アレスが街で一番大きな宿屋の御曹司であることを衛兵たちも知っている。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す