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ガルシーダの闇
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ガルシーダの闇 28


もう一人の派閥リーダー、シェリー・ボレルにジェフは面識がある。
酒場の常連客の一人だ。
ただ、ドリーから聞かされるまでシェリーが娼婦とはジェフは気づかなかった。
「あの娘はナンパしても無駄だし、迷惑になるからみんなに言っておいて」
「たしかにマジメそうで、軽い感じはしないけど、何でだめなんですか?」
金持ちの令嬢とかなのかとカーラ店長に聞くと「あの娘は女の子が好きなの」と言った。
(もったいねぇ)
派手さはなく、むしろ地味な服装だが白いブラウスに丈の長いスカート。胸元にブローチをつけて清潔感や上品さがある。
二十代後半でメガネをかけた赤毛の美人である。若者たちの中にはメガネをかけた年上の女が好きという者がいて、シェリーは完璧だと言っていた。
シェリーは安宿暮らしをしていない。
なぜシェリーが昼間稼ぎの娼婦たちのリーダーなのかジェフはわからなかった。娼婦ドリーによると主婦たちはシェリーに借金をしていて、その返済を娼婦として働いて返しているらしいのだ。
シェリーはだから客を取るわけではない。
ジェフは娼婦キャサリンが巨乳美人だったのはうれしい誤算だったが、シェリーにはそれとはちがう思い入れがある。
上品ぶっているレズビアンのシェリーを快楽漬けにして、めちゃめちゃに乱れさせたい。
その頃シェリーは領主の館で家庭教師として領主エミリアに学問を教えていた。
「おつかれさまです」
侍女ナタリーが声をかけると、にっこりとシェリーが笑った。あまり笑わず口数も少ないが、シェリーはナタリーのことが気に入っている。家庭教師を引き受けているのもナタリーに会えるからだ。
気に入っているが、他の主婦たちを弄ぶようにはいかず、手が出せない。
シェリーはナタリーに恋をしている。
「エミリアお嬢様」は物覚えは悪くない。だから、ある程度まではすぐ習得してしまう。あまり学問に興味を持っているわけではないようです、とナタリーに話をしながら、ナタリーの唇や細いしなやかな指先などを見て胸を高鳴らせている。
ジェフは安宿のフレデリカの部屋で寝起きのところで手を出した。
「あぁん、もう、ジェフったら」
影を使わないセックスをフレデリカとする。
巨乳の金髪美女娼婦キャサリンにパイズリをして一度出したが、そのあとは我慢していた。フレデリカの手の中で収まる小ぶりな美乳にも興奮するジェフなのである。
そのあと娼婦ギルドと仕事を休むという話をフレデリカにした。
フレデリカが仕事に出かけていくのを見送るとジェフは夜の街に出かけていく。
シェリーが、領主のお嬢様の家庭教師をしている情報をフレデリカから聞いた。
メイドのナタリーを味方につければ、シェリーや領主お嬢様のエミリアも堕とすチャンスがあるはずとジェフは考えた。
メイドのナタリーは、館から近い使用人たちの寮で暮らしている。領主の館の庭園のはずれにある建物である。
フレデリカがジェフのことを気にしながら仕事をしている頃、ジェフは領主の館の庭園に侵入していた。
今夜は曇り空で月明かりもなく、ジェフにとっては影を使うには最適な夜である。
ナタリーが仕事を終えて寮の建物に帰る途中でジェフは襲うつもりで、領主の邸宅から雑木林の間を抜ける小道で身をひそめて待っていた。
暗闇でも視える力は便利である。
また周囲が暗いほど遠くの足音でも聴こえる。

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