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ガルシーダの闇
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ガルシーダの闇 24


ジェフはターゲットを三人に決めた。
一人は領主エミリア。
これは館に侵入するのも難しいとジェフは考えていた。
もう一人は娼婦たちの女ボスは誰かわからないが、その女を堕として娼婦ギルドを設立するために、娼婦たちに呼びかけさせる。
「娼婦の派閥争いを終わらせるつもりですか、御主人様?」
「一人じゃないのか?」
「二人の女がいます」
ドリーは街の娼婦グループは二つあって犬猿の仲だと話してくれた。
長期滞在の娼婦たちのグループは、安宿の主人と酒場の店長の派閥がある。
ドリーや数日だけこの街で娼婦稼業をしたフレデリカはどちらの派閥にもまだ入れていない。
シェリーとキャサリンという娼婦。
シェリーは昼間から夕方まで、キャサリンは夕方から深夜に客を取る娼婦たちのリーダー的存在。
シェリーのグループの娼婦たちは仕事を終えて酒場に来ておネエの店長とあれこれ相談して帰っていく。
キャサリンのグループの娼婦たちは、昼間は寝ていて夕方に宿代を安宿の主人に払いにくる。
「なんかジェフは風邪ひいて熱を出したみたいで、今日は休みたいそうです」
「ついててあげなくてもいいの?」
「一人で静かに寝たいと言ってました」
フレデリカに酒場の仕事を一日だけ休むとジェフは伝えさせた。
娼婦ギルドを作りたいという話はフレデリカには説明した。「説得してみる」「そう。うまくいくといいけど。店長にはうまく言っておくね」フレデリカはジェフが強姦に行くとは思ってない。
領主を襲撃することは黙っておいた。
ジェフは昼間、安宿の裏口に来ていた。
娼婦ドリーが裏口の扉を開く。
表玄関側はシェリーのグループの娼婦たちが客を案内したり、安宿の主人の受付がある。
安宿は五階建ての古い建物で、元黒猫亭の建物。新しく黒猫亭を新築し、古い建物を安宿の主人は買ったのである。
普段は使われていない裏口から、ジェフは安宿の五階に向かう。キャサリングループの娼婦たちは寝ているようで、暗い廊下で耳をすますと夜に働く娼婦たちの寝息が聞こえた。
(505号室、ここだな……)
キャサリンの部屋の鍵はかけられているが、ジェフは鍵穴に影の触手を入れる。
カチャッ。鍵穴の中で影が変形して鍵となる。簡単に扉は開いた。ゆっくりと扉を開いて、室内に入る。
窓と厚手の布のカーテンが閉じられ部屋は暗い。ジェフは扉を閉めて扉が開かないように影で隙間を塞ぐ。廊下に音を漏らさず、扉がついているが壁のように室内、廊下どちら側からも開かないようにした。
窓も同じように細工した。
密室の完成である。
暗い部屋の中でも、ジェフは目を閉じていれば青白いほのかな光に照らされたように視える。
ベットでは全裸の金髪女性が仰向けに身を投げ出して穏やかな寝顔で眠っている。
(胸がでかいな)
年齢は娼婦ドリーと変わらないぐらいだが、スタイルは抜群で少し若く見える。

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