PiPi's World 投稿小説

淫妖伝――生存者(サバイバー)
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 11
 13
の最後へ

淫妖伝――生存者(サバイバー) 13

「ダメェエエ!! 中に出さないでよぉおおおっ!!」
涙を流して懇願する幹弘だったが、もちろん聞く耳を持つわけもなく……斗真は絶頂を迎えてしまった。
ドクンドクンと脈打つように射精された精液は幹弘の体内へと注ぎ込まれていく。その量は尋常ではないもので、腹が少し膨らむほどだ。
「はぁ……はぁ……」
息を切らせながらも満足げな表情を浮かべる斗真。幹弘の体からは力が抜けきり、ぐったりとしているが肉棒だけは元気よく天に向かって勃っているままだった。
幹弘は大量に射精していた。
それも無理はない。今まで味わったことのない快楽を体験させられたのだから…。

無理矢理に味わわされた快感が、幹弘の体から少しずつ引いていく。
大量射精の快感が虚脱感に置き換わっていき、幹弘は自分が何をされたのか実感が少しずつ、彼の心を蝕むように浸していく。
無理矢理にこじ開けられた肛門括約筋が、受けたダメージを訴えて痛み、それが自分に起きたことを念押ししてくるかのようだ。
犯された。それも、男に。
しかも、嫌で嫌で仕方ないのに、心を侵す不快感とは逆に体は反応してしまい、ありえないような大量の射精をしてしまった。
「どうして、俺は、こんな……」
すべてが闇に閉ざされるような、絶望の闇の中で幹弘は何度も繰り返していた。



現代人の視点では差別とされるが、多くの宗教で、男性同士の性行為は否定されている。
だが実のところ、男が男に貫かれるという事が、その者の体だけでなく、心をどれほど酷く傷つける行為であるか、経験的に知られていたが故の知恵だったのだ。


斗真が幹弘の尻から自分のモノを抜き取ると、その先端から糸を引くようにして白濁した液体が垂れた。
「ふぅ…」
一仕事終えたかのような気持ち良さそうな顔で斗真は幹弘から離れる。
完全に放心状態になった幹弘は、黒い球体の中を漂うだけの存在になっていた。彼の心はこの球体のように空虚な闇のようになっていた。
「これで終わりじゃない…君は次の段階へ行くんだ…」
斗真の言葉が聞こえているのかいないのか分からない状態の幹弘。
だが、斗真は構わず言葉を続けた。
「この黒い霧は君の深く食い込んでいく…。そして最後には君は妖力を使いこなせるようになるんだ」
斗真の言う通り、球体を満たす黒い霧が幹弘の体にねっとりとまとわりつき始める。
「あぁ…あぁ…」
意識がはっきりしないままに恐怖の声を出す幹弘。だが、それとは裏腹に、彼はまたもや肉棒を立たせ始めていた。
「大丈夫、怖がることはない。ただ、受け入れればいいだけだ。そうすれば君も強くなれ、みんなを守ることが出来るようになる」
「…みん、なを?」
斗真の言葉に反応した幹弘。
「ああ。そうだ。この中を満たす闇の力というのは必ずしも悪や絶望ではない。使い方次第では救いにもなるし、希望にもなりえる。…今の君には分からないかもしれないけど、いつか分かる日が来る」
斗真の優しい声色を聞き、幹弘の心から負の感情が薄れていく。そして、次第に落ち着きを取り戻し始めた。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す