亡国の王子 61
すると、頭を撫でられた。暖かく大きな、リードの手が彼女の頭を優しく撫でている。愛する女性を愛しむ気持ちが伝わってきて、エルフィーネの胸が温かくなり、下腹の奥でもきゅんとなった。
彼を見上げて、呟く。見下ろしてくる彼と視線が合った。
「好きよ、リード…」
「僕もだよ、エルフィーネ…」
「ねえ…リードぉ…」
エルフィーネはゆっくり立ち上がると、リードの両太腿をまたいで彼の上に座った。
すぐ目の前に、お互いの顔が来る。欲情した女の瞳で、リードを見つめるエルフィーネ。
見つめ返すリードの瞳には、エルフならではの人間とは微妙に違う綺麗な肌に覆われた、エルフィーネの整った顔が、ほんのりと情欲と愛情を宿しているさまが大きく映る。
どちらからともなく、抱きしめあい、口づけを交わす。
ぬちゅ…ちゅっ……
吸いあうような、甘いキス。
お互いに、愛し合い、求めあう。
リードは片腕でエルフィーネを抱きつつ、もう片手で彼女の胸をまさぐる。
控え目だが綺麗な胸を、撫でるように手を動かしていた。
唇を離すと、エルフィーネが可愛い喘ぎ声を上げる。
「ああ…あん…」
「可愛いよ、エルフィーネ」
エルフらしくすらっとした、エルフィーネの身体は、愛するリードの懐で官能の炎を滾らせていた。
人間とは違った、透き通るような肌が激しい血の巡りで赤みがさしている。官能の炎を照り返らせるように。
「ねえ、リード…」
「僕もだよ。エルフィーネ」
抱き合う二人の間で、剛根が熱く存在を主張している。エルフィーネが少し腰を浮かせ、それをそっと握ると、自分の女穴にあてがい、ゆっくりと腰を沈める。
熱く硬い剛根が、エルフィーネの女穴にしっかりと締め付けられながら奥へと突き通る。
「あん…リードぉ…」
「ああ……エルフィーネ…」
これまでも何度も繋がった二人だが、やっぱりお互いに好いていて、相性も良く、喜びと幸せが繋がることで弥増す。
対面座位だと、お互いに抱き合う形になるのでより強く結びつける気がして、二人ともこういうセックスが好きなのだ。