亡国の王子 46
リードも彼女達を愛し、信じているから男の弱点である睾丸を揉まれていても平然と委ね。
剛根の左右でむにゅむにゅと形を変えながら、シンシアのおっぱいが最愛の人を幸せと快感で包み込み。
4人もの素敵な娘に奉仕され、リードも耐えられよう筈も無かった。
「うっ!!出すよっ!」
リードがサラから唇を離して言うと、彼女も剛根の先をその優し気な唇で包み込んだ。
太い剛根が何度も脈打ち、シンシアの口の中に白い液体を放つ。
放心状態になりながら、リードは自身を貫く射精の喜びに身を震わせるのだった。
彼がたっぷりと吐き出した精液を、シンシアはこくこくと飲み込んでいく。
射精を終えてから、ゆっくりと、味わいに浸るようにリードは言った。
「よかった…素敵だよ」
「いつも以上に元気にお出しになりましたね」
「ホント、リードのココ、幸せそうにピクピクしながら精液だしてたわね」
「殿下…」
穏やかな、甘く優しい気持ち。
こうして愛情こめて優しく搾り出して貰える我が身が、嬉しくて幸せだとリードは思う。
ジュリア達に捕まっていた時も気持ちよかったし、女魔族達の搾取に耐えられるだけの絶倫−−今でこそ嬉しくもあるが、どうして自分がこんな絶倫なのかを考えてみると空恐ろしくなる−−で、救出の日まで凌ぎ切れたのだが、母国の命運、多くの民や臣の事を思えば幸せどころではなかった。
それに多くの家族や仲間を討たれた仇を相手にセックスをさせられた屈辱。
何故数多くの女魔族に犯されたのかはわからないが、生け捕られてそんな扱いを受けていたことが罪の意識となって彼の心には横たわっている。
「また…そのような暗い瞳をなさっています…」
しっとりとした柔らかさに包まれる。上目遣いでリードを見ていたシンシアが、裸のまま抱き着いたのだ。
「リード様が生きていてくださって、私達を愛してくださって、そして…帝国を取り戻す為に戦ってらして…リード様はそれでいいのですよ」
「私もシンシア様と同じ想いです。お救い申し上げる事が出来、お仕えできる」
暖かな心音が、安心させてくれる。
リードの心がふわりと暖かく包み込まれ、愛しさがこみあげてくる。
彼の顔におっぱいを押し付けるように抱き込んでいたシンシアを、ゆっくりと優しく剥がすと、4人の少女を見渡した。
「みんな…ありがとう」
「どういたしまして」
「私は、ね。こんな関係になっちゃったし…こういう時に何もしないのは…ね」
「殿下の為でしたら」
「お嬢様と同じ気持ちです」
リリーン…リリーン…
ゆるやかな鈴の音が流れてくる。
「朝餉の鈴ですね」
「じゃ、行こう」
鐘はあっても戦時下では緊急時に鳴らされることが多く、ただの時報でも神経を刺激する。 交易都市バンセルでは、時報などの緊急性が無い知らせには、バンセル公爵の意向で魔法で伝達力を伸ばした鈴が用いられる。今回の音は朝食の知らせだ。
軽く汗を落とすと、リードと少女達は風呂から出て、身支度を済ませる。
食事の間へと歩いていると、ある人物と行き当たった。
彼は邪念無き澄んだ声で、挨拶を交わしてくる。
「姉上、殿下、おはようございます」
「おはようございます。ユリウス。」
「ユリウス、おはよう」
「若様、おはようございます」
「ユリウス様、おはようございます」
皆が穏やかに挨拶を返す。
ユリウスと呼ばれたのは、年の頃13歳ほどの少年で、シンシアとよく似た美しい顔立ちをしてその下にはこの年頃特有のすらりと細い、だが健康的な身体を貴族らしい上質な普段着で包んでいる。彼はシンシアの実弟でバンセル公爵の嫡男だ。
彼を見ていると、リードは弟のフィリップを思い出す。
やや小柄ながら美少年で、澄んだ心根を持ったフィリップ。
いつもそばに控えてた長身のメイド、ルカとベラに大切に傅かれて日々を過ごしていたフィリップ。