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亡国の王子
官能リレー小説 - ファンタジー系

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亡国の王子 24

(い、いけない・・・これ以上は・・・)
「あ、ありがとうシンシア!でも、もういいから・・・」
一度射精した事で多少理性を取り戻したリードは、もっとシンシアとエッチな事をしたいという欲望を振り切って椅子から立ち上がる。
「キャッ!」
だが、急にリードが立ち上がった為、シンシアは尻餅を付いてしまう。
「ご、ごめんシンシア!・・・大丈夫?」
「は、はい・・・大丈夫です・・・」
「そう、良かっ・・・ッ!?」
「?・・・どうかなさいましたリード様?・・・あッ!!」
転んだ拍子にシンシアの健康的な太腿が割れ、二本の脚の付け根、女の最も秘すべき場所が露に成っている。
それに気づいたシンシアは顔を真っ赤にして太腿を閉ざす。
だが、目の前で仁王立ちする少年の股間で、臍まで反り返りながらピクピクと震えている肉棒を見ると、しばし躊躇った後、逆に両脚を少しずつ開いていく。
「・・・り、リード様・・・もし、よりしければこの場で、私の初めてを受け取ってはいただけないでしょうか?・・・わ、私の心だけではなく、身体もリード様にお捧げしたいのです・・・」
「・・・ッ!」
自ら股を開き恥ずかしそうに顔を火照らせた美少女から、ここまでの事を言われたのだ。
今すぐに目の前の美少女を押し倒し、股間で猛り狂っている肉棒を彼女の未開通の秘所に叩き込んだとしても、誰からも非難されないだろう。
むしろ、ここまで言われて押し倒さなかったら、男として腰抜け呼ばわりされる所だ。
「ごくんっ・・・」
自分の生唾を飲み込む音がリードの耳にはやけに大きく響いた。

(抱いちゃだめだ、抱いちゃだめだ、抱いちゃだめだ、抱いちゃだめだ、抱いちゃだめだ、抱いちゃだめだ・・ここで抱いたら、確実にあの衝動が・・)
リードは身を震わせている。
そして小声で。
「抱いちゃだめだ、抱いちゃだめだ、抱いちゃだめだ、抱いちゃだめだ・・・」
それを不審に思ったシンシアは、そっと優しく問いかける。
「あのう・・・リード様?」
「うわあああああっ!!!」
突如叫び声をあげながら、リードは脱兎のごとく駆け、浴室を飛び出す。
叫びでもしなければ、性欲を振り切ることはできなかったのだろう。

リードが我に返った時には、屋敷裏手の広い庭園の林の中にいた。
風流な巨木が林立する、自然の情感たっぷりの庭園だ。
そこに、濡れた体に衣装をまとって、彼は一人立っていた。
「はあ、はぁ・・危なかった。もう少しであの衝動が飛び出すところだった・・。」

危ういところで自分の中の呪いの発動を阻止してリードが浴室を飛び出して行った後。

「うっ・・・ううっ・・・・・リード様・・・」
シンシアはひとりすすり泣いていた。

「どうされたのですかシンシア様?先ほど殿下が飛び出してゆかれましたが・・?」
浴室に、1人の小柄なメイドが入ってきた。
彼女の名はサリー。母もバンセル家に仕えており、彼女は幼き日からシンシア付きとして育てられ、シンシアにとって数少ない友達とも言える少女であった。
「うっうっ・・・・ああ・・・・サリー・・・・」
現れたサリーに、シンシアは裸のまま泣きながら抱きついた。
小柄なサリーは危うく押し倒されそうになるが、かろうじてシンシアを受け止めた。
お互いの豊かな胸が当たって柔らかく形を変える。
「ああ・・・・リード様が、私の事を・・・・。」
とにかく何かつらいことがあったと察し、ひとまずサリーはシンシアを抱きしめて背中を撫でてあげた。
「シンシア様・・・」
美少女の主従はしばし抱き合い、主は泣いていた。
シンシアが泣き止むまで優しく抱きしめ続けていたサリーは、そこで口を開いた。
「シンシア様、殿下に何をされたのですか?」
いまだ半泣きの表情で、シンシアは事のいきさつをぽつぽつと、語った。
話を聞き終えたサリーは、可愛い顔に決意を浮かべ、「よくお聞きください。シンシア様。」と言うと、続けた。
「それでは、今宵雪辱しましょう。ふたりで夜這いをかけるのです。殿下は御一人で寝室で御休みのはず。今度は部屋の鍵もかけ、ふたりで抑え込んで逃げられないようにしてしまえばよいのです。おふたりが結ばれる為なら、私はいくらでもお手伝いいたします。」
「うう・・・ありがとう、サリー・・。」
こうして、ようやくシンシアの顔に微笑みが戻った。
「さあ、このままではお身体が冷えます。お綺麗にして出ましょう。」と言い、サリーはシンシアに付着した精液と石鹸を洗い落とし、浴室から出てシンシアの自室へと戻った。

「今宵夜這いをかけるのよね。具体的にはどうするの?」

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