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ヲタクエスト
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ヲタクエスト 26

こいつキャラ作ってたのかよとツッコむ余裕すらない。
そして動けない、睾丸は色んな意味で弱点らしく、ブタオは『そこ』でキーモが悲鳴を上げているのを理解した。

「やめいっ!グレーテルっ!」

シャルロッテの叱責でグレーテルは我に返りブタオを解放、意識の混濁する彼の両脇からクリスのおっぱいラシャのちっぱいが挟む様に介抱する。
そしてオフィーリア隊長とエレーナ副長がグレーテルを取り押さえ、そっ首落とさんと挟み組んだ長剣で制している。

「貴女また諜報部時代の悪い癖が出たわね?グレーテル!」
「ブタオ様に許しを乞え!貴様に出来るのはそれだけだ!」
「ブタオ様…疑って申し訳ございません…ご無礼を…お許し下さい…。」

ブタオは原始人相手の未来人が如く調子に乗っていた自分を悔やむ。

「ブヒ…許しやって、そっち方面の話は北と南が入れ替わるぐらい、大変な事だってわかったよ。」

こんな世界の錬金術(科学化学)は魔術以上に門外不出の知識。
磁石ひとつ軍事利用出来ると知られただけで騒ぎだとブタオは反省した。

(ブヒィ!僕が権力握ったら理科実験並の知識で色々特許取ってガッポガッポ出来るんじゃね?)

しかし安定の豚野郎っぷり、それでこそブタオであった。

そしてそろそろシャルロッテ(幼女)は寝る時間、ようやく話が煮詰まってきた。

「馬車が通れてぇ〜、手薄っぽい地域ならぁ〜、この森ですぅ〜。」

グレーテルが示したのはロープレ定番、迷いの森。
しかし悲しいかな単に天測や地形による方角が読み辛いだけで、ブタオのコンパスどころか紐に吊した磁石でも十分なルートだ。

「確かにそこなら多少回り道になるが、エルフの里グレシーナへの道もあるな…」
ルートが決まればあとは女騎士たちがテキパキと計画を立てていく。
その辺りはやはり軍隊、手慣れたものだ。門外漢なブタオよりもよほど役に立つ。
こうして明日以降の予定を立て、解散となった。

女騎士たちは交代で仮眠を取り、不寝番に立つ。そしてブタオは
「ぶひ、なんか感動でしゅ…」
シャルロッテとベッドを共にして眠ることになった。
先ほどと違いお互い着衣だが、妖精レベルな美少女と同衾というのはやはりいい。

おまけにシャルロッテはぎゅっとブタオに抱きつくようにして寝ているのである。
前の世界ではまずあり得ないシチュエーションだ。
よほど疲れたのか早々にスヤスヤと寝息を立て始めたシャルロッテの寝顔は
年相応とも言えるあどけないものだった。

「(やはり僕はこの世界でシャルロッテたんの為に生きる…)」
ブタオは改めて「勇者」としての決意を固めるのであった。


そして翌日より一行はそれまでの街道を逸れ、脇道へと入っていった。
やがて人家も絶え、木々によって日の光も遮られたうす暗い森が続くようになる。
エルフィール王国国境地帯に広がる森林地帯、通称「迷いの森」である。
実際の所、魔法でも方位磁石でもあれば『迷いの森(笑)』だなぁ、とブタオは感じていた。

まさか氷室(遺品)のラン○ーナイフがキッカケになるとは思わなんだ。
映画でグリップの内側から出て来た便利小道具は、紛失したか捨ててしまったらしい。
これだからヤンキーは困る、こうしたコレクターアイテムは箱説付属品が揃って初めて価値があるというのに…。

…などとブタオはヤフオク価格を見積もってみたが、もう元の世界に帰らないと決めた今はただのナイフだ。

しかもこちらの騎士階級の扱う刀剣は地球で言う所、どうやら日本刀やダマスカス剣に相当する代物らしい。

悲しいかな女騎士達の目利きによると、このナイフは一般歩兵が(長柄や長剣の)予備に持つ程度の代物と評価されてしまった。

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