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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 74

「ね、ねえ、ティナさんの病室ってどこ?」
「そういえばどこかしら?」
「王よ、それにセリス、皆を置いていかないで下さい。」
「王様、アタシを置いていかないでくれよな。」
「会いたい気持ちはわかるが意識がないと言ったじゃろう。それはともかく。2階の奥じゃよ。ついといで。」
病室がわからず動きを止めたセリスたちに全員が追いついた。
ソフィーの姿を見て慌てて医者の1人がやってきて、彼ら全員を案内する。
医者に案内されティナの病室にたどり着いた大和達だったがその病室は一目で分かった。
何しろ病室の前に兵士が2人直立しており近づく物全てに目を光らせていたからである。
兵士はソフィーの姿を見ると彼女に敬礼し、病室のドアを開けた。
ソフィーの後に大和達が入る時には、さすがに怪しんでいたがソフィーの連れと分かると何も言わず彼らを見逃した。

病室はそれ程大きいという印象は無かった。
窓もついていなければ、花瓶などの装飾品もない。
ただベッドが一つだけ、ポツンと置かれているだけのなんとも小さい部屋だった。
そしてそのベッドに寝ている1人の美女。
「お姉ちゃん!」
セリスがベッドに駆け寄った。
美しい顔と緑色の長い髪、
どことなく似ている2人であった。
ベッドで寝ているティナに必死に叫ぶセリス。
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!目を覚まして!」
しかしセリスがいくら叫んでもティナは目を開けない。
そんなセリスを見ながらソフィーが医者に聞いた
「まだ目を覚まさないのか?」
「はい……医学的には、もう既に目を開けてもいいはずなんですが…」
と言葉を詰まらせる医者。
「どうにもならないのかえ。」
「はい・・。過去の症例から言いますとこういう重傷で意識を失った方というのは、いつ意識を取り戻すかわからないのです。短い期間で回復することもあれば、何ヶ月か意識が戻らないこともあります・・・ああ、患者は全身を傷めているのです!まだそのように揺らさないで下さい!」
セリスはティナの身体を激しく揺さぶっていた。
それを見て、セリスの近くにいた大和とジェンがセリスを押さえにかかる。
「落ち着けセリス。いま先生が行ったことを聞いてなかったのか!」
「とにかく落ち着いて。ティナさんだって痛い思いをしたんだから、とにかくおちついて!」
「うう、放してよ!、お姉ちゃん、お姉ちゃん・・・・・」
大和たちがセリスを何とか押さえ込んだ。
「しかしこの分じゃと、意識が戻っても当面体は治らなさそうじゃのう・・。」
残念そうな顔でティナを見下ろしながらソフィーが言う。
「はい。残念ながら仮に今すぐに意識が戻ったとしましても全身の怪我を治すのに6週間ほどかかると思われます。」

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