PiPi's World 投稿小説

聖剣と邪剣使いの勇者とその仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 0
 2
の最後へ

聖剣と邪剣使いの勇者とその仲間達 2

「なによ、いいじゃない!私だって凄く悩んだわよ。でもこうして自分の気持ちに素直になって来てるのに、そんなことを言われる筋合いはないわ」

アリサと呼ばれた女にそう言い返された男はそれ以上何も言わず
2人の間には沈黙だけが流れて、ただ黙々と王都への道を歩いていった
話は数日前にさかのぼる。
ある日突然、コンドイン王の様子がおかしくなったらしいのだ。
別に圧制をひいたり虐殺をし始めたわけではない。普段と変わりはない。
しかし、おかしい。
まず、食べ物の好みが変わっていた。それから口調も微妙にではあるが違っている。
それまで妃のレナーテをあまり構わない仕事人間だったのに、気力がわかないと言ってだらけていることが多くなった。かと思えば、王子や王女の養育にもあまり興味を持たず配下にまかせっきりだったのに、あれこれと自分で教えたり諭したり遊び相手をするようにもなった。
性格だけ入れ替えたような有様に、偽物なのか、それとも呪いなのか、病なのか、廷臣達も判断を付けかねており、その対処のために彼らにも声がかかったという次第だった。

「だからと言ってこちらにどうしろと…」
「宮殿には入れるようになっているのかしら?」
「いや、人前で態度を変えているだけなのかもしれない。寝室とか浴室とかとにかく素を見せるだろうプライベートな場所に行かないと進展しないと思う」
「なおさらやりにくそうだけど」
「まずは風呂だな。そこから侵入して様子を見よう」
「風呂には他に誰か居ないのかしら?居たら厄介だわ」
「軽装の見張りの兵士が二人居るだけだな…寝室には誰も居ないがその分セキュリティが厳重だ」
「しかしまあ、王を探るのだから何かしら協力してくれればいいのに。どうして頼まれた私らがスパイ以上にコソコソしないとならないのか」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す