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中出し帝国
官能リレー小説 - ファンタジー系

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中出し帝国 39

「…………うっ、……うわああああああぁぁぁぁぁん!」

そして、一目散に駆け出してしまった。


「何です?あの騒がしい方は。」

「昨日、両思いになって盛り上がってる娘。」

「そうですか。」

対して、二人は暖かくも冷たい目でイリスを見送った。




「…あ!そうだ着替え!ちょ、コラ待ちなさーーい!」

〜〜〜〜〜〜


 何とかイリスを捕縛し、着替えを調達したルルとリズレア。
2人は浴室に居た。広い浴室ではあるが、今ここに居るのは2人だけである。

石造りの椅子に座ったリズレアの背中を、ルルが石鹸の泡で包み込む。
リズレアは静かに目を閉じ、ルルに身を委ねていた。そこに、当初程の険悪さはない。

「全く……乾いたアレってのは、取れにくいもんよね」

 ルルはぶつくさ言いながら、リズレアの肌に付いたアレ――要するに精液を洗い落とす。
エルフ特有の白く美しい肌を、同じく真っ白な泡が滑る。

くすぐったさからか、ルルのあっけらかんとした物言いからか、リズレアはくすりと笑った。

「姫君ともあろうお方が……随分と奔放でいらっしゃるのね」

「ま、もうアナタも分かってるでしょ? だから、もう取り繕う必要もないかなって」 

 リズレアの小さな棘に、ルルは事も無げに答える。
それを受けたリズレアは、またクスクスと笑って見せた。
ルルはムッとしたのか、少し勢い強めにリズレアの背中をお湯で流した。
汚れを払った瑞々しい肌を、水滴がスルスルと滑り落ちていく。

 暫しの沈黙の後、それを破るかのようにリズレアがポツリと呟いた。

「今、私が笑っているように……あの子達も笑っているかしら」

 背中越しで、ルルにはリズレアの表情は分からない。
しかしその声はとても穏やかで、まるで慈愛を体現しているかのようだった。

「どういう、意味……?」

 怪訝そうにルルが尋ねると、リズレアは振り向いて、その美しい顔を見せた。
その表情はとても穏やかで、そして寂しげだ。しかし、それでも笑顔だった。

「リズレア……?」

 リズレアは再びルルから顔を背け、溜め息を1つ。そして、ゆっくりと語り始めた。

「貴女が私の立場なら、どうしたでしょうね?
大切な者達を守る為の、選択を迫られたのなら……」


 リズレアは、エルフの大きな集落の長だった。
迫害にも屈する事なく、長きに渡りエルフの民を導き、その生活を守ってきた。
しかしある時、ファウストの騎士の一団が、エルフの集落を襲う。
ファウストの一騎士団とは言え、エルフの戦力で応戦する事は出来ただろう。
虐げられていたエルフ達の不満も、限界に達していた。

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